06年4月
DRのフロントウインカーを交換します。
DRには古いロードバイクの様な馬鹿デカいウインカーがついていて野暮ったいのですが、困るのはその外観ではなくて、整備性の悪さ。DRには特徴的なフロントカウルが付いています。整備をする度に外したり付けたりせねばならず何かと邪魔になるのですが、そう簡単には外せないのです。フロントカウルは6本のビスと、ウインカーで固定されています。ビスはドライバー1つで簡単に外せるのですが、困るのがウインカー。ライトステーとカウルをウインカーで共締めしていて、ウインカーを外さないことにはカウルが外せません。しかし、ウインカーは内側からナットで固定されているので、非常に狭いカウルの内側で四苦八苦しながらスパナを振らねばならず、それを思うと作業する前から気が滅入ってしまいます。そこで今回はウインカーを外側から固定するように変更して作業性をアップさせよう、というのが狙いで、ついでにウインカーも小型の物に変更しようというものです。
ウインカーの選定 まずは、適当なウインカーを探します。作業性アップが1番の目的ですから社外品でも何でも良いんですが、注意する事が2つ。 1つはウインカーボディの固定方法。DRの純正品の様にウインカーステーをダイレクトに固定する方法では、固定の仕方を変更することが出来ません。そこで、オフロードバイクなどで良く使われるラバーマウントを介した取り付け方法の物を選び、取り付け方に自由度を持たせます。 2つめは、DRのウインカーの電球は21Wが使われているということ。市販の小型のウインカーは10W前後なので、それでは点滅しません。ウインカーリレーまで交換すれば良いのですが、そこまで金と手間を掛けるのも何だし、信頼性も分からないし、何とかウインカーのみの交換で済ませたいところ。 それらの条件で使えそうな物を物色し、オークションでヤマハTWの純正ウインカーを購入しました。出品者が言うには「21Wの電球でも問題ないでしょう」という事で買ったのですが、21Wではウインカーに収まりません。問題大有りです。やむなくTWのウインカーに収まるサイズで15Wの電球を探してみますが、何処も10Wばかりで15Wの電球は売っていません。これまたやむなくホンダCRM用の純正部品として15W電球を購入。これで取り合えずは点滅する小型ウインカーが用意されました。球が切れる度に純正部品を手配しなければいけないのは至極面倒ですが ・ ・ ・ 取り付け方法 次は問題の取り付け方法。外側から取り付けるようにするには、内側にはタップ穴(ネジ穴)が空いた、しかも工具を使わなくても空回りしない形状の物が必要。さらに、外側からボルトで固定すると、ウインカーの電線をカウル内部に通す穴が無くなってしまいます。そこで、内側には角材にタップ穴を空けた物を製作し、外から締めるボルトはセンターに穴を空けた中空の物を作ります。が、これが難しい。固定するにはライトステーの穴の大きさからM10のボルトまでしか使えないのですが、M10のボルトの中心にウインカーの電線が入る大きさの穴を空けるのが難しい。穴が小さ過ぎては線が通らないし、穴がボルトの中心から少しでも反れるとボルトが破損します。丁度良い市販の中空ボルトが有れば良いのですが、探しても無さそうだったので何とか作ります。作らないと計画は中止になるし、既に買ってしまったウインカーもどうすんのよ?
純正のウインカー。 矢印のナットを、非常に狭いカウルの内側で締めたり緩めたりしなければなりません。 作業性はかなり悪い。
そこで、外から作業出来るようにします。 ウインカーはTW(多分)の純正品。 カスタムされるので、純正ウインカーが豊富に出回るようです。 小型だし、質感は悪いけどケースもプラスチックで軽量そうだし、 と思って買ったら、本体部分(黒い所)は鉄でした。 しかも21Wの電球など到底入らないサイズだし。
今回のミソの部分。 左の穴が空いた四角いパーツをカウル内側に挿入。 丁度ライトステーのウインカー穴部分に収まるサイズにしてあるので、 ボルトを締める時にスパナ等で保持しなくても供回りしません。 そこに中空のM10ボルトを外から締めてウインカーを固定。 カウルに穴を空けても構わないとか、電線をカウルの外側に這わせても構わない というのであれば、無理して中空ボルトを作る必要も無いんですけどね。
ウインカーが取り付けられている穴。 ウインカーもカウルを固定する役割を担っています。 ウインカーを外してレースを走ったらカウルが落ちそうになったので、 やはりココは固定しておきたい所。
取り付けるとこんな感じ。 21W→15Wにより、点滅速度が遅くなりましたが 一応点滅はしてるから良いか。
ウインカーも小型になってスッキリしたし、これで外から作業が出来て楽チン楽チン作業性バツグン! と思いきや、ウインカーの電線が短くて延長の電線が必だったり、内側からナットが落ちないように押さえ、ウインカーが傾かないように押さえつつ、ボルトを締めるのも意外に面倒。つまり、やっぱりフロントカウルの脱着は面倒臭いという結論に達する訳ですが、このカウルが無かったらDRも只のもっさくて胡散臭いバイクだし。苦労して完成させた割には一考の余地有りなウインカーモディファイでした。
今回の出費 ウインカー本体(3個) 2,370円(送料、代引き手数料込) ボルト M10 メッキ 220円 合計 2,570円 ウインカーは、ヤマハTWの純正品。どうして3個なのか良く分かりませんが、どうせフロントしか使わないので1,000円で落札。しかし、送料と手数料が意外に掛かって、何だかお買い得感が薄れてしまいました。 ボルトはホームセンター等で売っている普通のボルト。ステンレスは加工が困難なので、普通の鉄製メッキボルトです。 |