2002年10月
リヤハブのダンパーゴムがヘタってるので交換。
クラッチアームのシールも漏れがあるので交換。
リヤハブダンパーとは、リヤホイール部のハブ内にあるゴム製のショックアブソーバー。
どうもこれがヘタっているようで、駆動を掛けるとハブ付近からカタカタ音がします。
以前もDR750Sで交換したことがあります。
シングルはトルクの脈動が大きいので、ダンパーもヘタりやすいのかもしれません。
で、早速部品を注文して交換します。
交換は簡単。
まずリヤホイールを外し、リヤスプロケットのベース部分を外すとダンパーゴムが見えます。
はめ込んであるだけなので、古い物を取り外し、内部を掃除して新品をはめます。
後は元通りに組むだけですが、その前にダンパーとスプロケットベースが噛み合う部分を潤滑しておきます。
ヘタったダンパーは隙間が出来ているので簡単に組めますが、新品のダンパーはほとんど隙間が出来ないので
そのまま組むとベースがはめ難くなります。
今回は「ビードクリーム」を薄く塗ってみました。
ビードクリームはタイヤ交換の際、タイヤを組みやすくする為につかう潤滑剤のようなもので、
タイヤに直接使うものですから恐らくゴムに対して攻撃性が無いと思われるからです。
スムーズに組めるなら何を使っても問題無いとは思いますが、念のため。
スプロケットベースがしっかり奥まで入っていないと、ホイールを組むときに苦労します。
ハブダンパー部。
変な形をした6個の物体がダンパーゴム。
当然ですが、駆動が掛かる方向が厚みのある方です。
古い物を見ると若干角が丸く磨耗している感じがします。
後は元通りに組めば終りなんですが、リヤホイールをスイングアームに組むのがやや難有り。
ホイールの左側にアクスルカラー、右側にもアクスルカラー、それらを落ちないようにしながら
リヤブレーキキャリパーのベースも挟み込んでアクスルシャフトを通さねばなりません。
しかもホイール&タイヤがメチャ重いんですけど。
実際の作業の半分以上はこのホイール組の時間だったような・・・(-_-;)
次にクラッチのリリースシャフト部のシールを交換します。
これもDR750Sで一度経験済み。
他のDRオーナーも交換しているという話を聞きましたので、弱い部分なのかもしれません。
うっすらとオイルがにじんでいるので、交換しておきます。
作業手順は以前750でやったのと全く同じなので、そちらを参照して下さい。
前回同様、シールに加えて、アーム固定ボルトとワッシャーも交換しておきます。
どうせ大した金額じゃないですからね。
矢印の所にある黒い物がシール。
少々傷んだからといってオイルがダダ漏れになる訳じゃないので
それほど神経質にならなくても良いかもしれません。
作業に掛かった時間は2つ合わせても大体30分ほど。
作業後に走ってみると、ダンパーが新品になった分、駆動を掛けた時のガタつきが低減された感じです。
クラッチ部のシールもオイル漏れは止まったようです。
今回のトホホ
もうすっかりお馴染みになりつつある「こときちのトホホ」。
今回は大した作業をしている訳でもないのでトホホ無しで済ませるともりだったんですが、
やっぱりそうは問屋が卸さない。
試運転兼通勤途中に異音が発生。明らかにガリガリという音がします。
冷や汗をかきながら注意してみると、どうやらブレーキング時に音がするようです。
車通りの少ない道端に停めて、各部点検。全く忙しい朝っぱらから何やってんでしょうね。
すると・・・
リヤブレーキキャリパーが落ちかけてるんですが・・・(-_-;)
ボルト1本でかろうじてぶら下がってましたが、もし落っこちたらホイールに巻き込んでとんでもない事態になってたかもしれません。
リヤホイールを脱着した際、キャリパーが邪魔になったので外したんですが、ボルトを本締めするのを忘れたようです。
いやぁ、作業中に奥さんに急かされたもんで、ついうっかり・・・
と言いつつ以前もGSXの時に全く同じ事やらかしてます。ちっとも反省されてないようですね。困ったもんです。
GSXのボルトはネジ山のピッチが細かくて普通のボルトは使えませんが、DRの場合は普通のM8のボルトだったので
同じ様な長さのボルトを付けておきました。
新たに付けたボルトはキャップスクリューで強度があるため実用上は問題が無いと思いますが
強度を要する重要な個所なので、変なボルトは使用しない方が無難です。
多分こんなトホホをする人も少ないとは思いますが、念のため。
今回の出費
リヤハブダンパー 純正品 640円×6個
オイルシール クラッチシャフト部 270円
ボルト クラッチシャフト固定用 180円
ワッシャー クラッチシャフト固定用 200円
追記
先日、DRを譲って頂いた前オーナーが亡くなりました。
仕事中の交通事故だったようです。
まだ2ヶ月ほど前に会ったばかりだというのに信じられません。
残念ながら、このDRはあの人の形見になってしまいました。
「忙しくてなかなか乗れないんですよ。それなら沢山乗ってくれる人に譲った方が良いかと思って。」
あの人の言葉が思い出されます。
だから私はこのDRを今まで以上に走らせたい。
綺麗なコンディションを保つ事は私には出来ないでしょう。
コケてヘコませ、壊し、ボロボロにしてしまうかもしれません。
でも直して整備して、あの人の分まで走り続けたい。
それが私に出来る唯一の手向けだと思うから。
心よりご冥福をお祈りいたします。