DRの整備いろいろ 1

DRのエンデューロ使用を機に、各部の整備をすることにしました。

 

エンデューロに出る為、保安部品等を外してあります。

整備するには丁度いいので、この機会に気になる所は全て整備する事にしました。

内容としては

フロントタイヤ交換 : 元履いていたタイヤに戻す

ブレーキキャリパー清掃 : 定期的なメンテ

フロントフォークオイル交換 : そこそこ走ったのと、レースに使用した為

ステアリングステムベアリング(ロア)交換 : 段付磨耗している

左右グリップ交換 : 転倒による損傷の為

リヤサスリンク部グリスアップ : 定期的なメンテ

リヤサスユニットオーバーホール : OH出来ない場合はあきらめる

エアーフィルター交換 : 定期的なメンテ

キャブレターオーバーホール : 念のために清掃

タペットクリアランス調整 : ずっとやっていなかったので

といったところ。

 

タイヤ交換や、グリスアップ、グリップ交換などは大した問題ではありませんが、

かなり手間が掛かる整備もあります。

週末の早朝の1、2時間くらいしか整備出来ない身なので、

下手すると今年中は動かせないかも?

しかし来年の4月には車検も来ますので、

今のうちに面倒な所は片付けておいた方が後々楽です。

とりあえず整備する所は全部外した状態。

フレームとエンジンだけになっちゃいました。

整備するのにセンタースタンドは本当に重宝します。

こうして見るとシングルのくせにデカいエンジン。

エンジン以外も重い物だらけ。

 

ステアリングステム

ステアリングステムのベアリングを交換。

以前アッパー(上側)は交換したのですが、ロアー(下側)は交換が面倒なので

見なかった事にして戻しました。

今回はさすがに見て見ぬ振りも限界で交換します。

このロアベアリングの交換は厄介で、ブラケットとの隙間が狭くて叩いて抜く事が出来ません。

専用工具があれば簡単なんですが、かなり高価なのでわざわざ買うのも勿体無い。

仕方ないのでサンダーで削り取ります。

慎重にやらないとステムシャフトまで削るので注意。

ベアリングを挿入する時も注意が必要です。

ベアリングのリテーナー(ローラーを保持している物)や

ローラーを叩くとベアリングはパー。

ベアリングの内輪部分を叩いて入れなければいけません。

丁度いいパイプ等で叩き込むと簡単ですが、今回は面倒だったので

マイナスドライバーで叩いて入れました。

ベアリングは入りましたが、軸を傷つけてしまったり、

ドライバー先端が欠けてしまったりで失敗。

コツを必要とする部分なので、自信が無い人は

素直にバイク屋に頼んだ方が安上がりかも・・・

レース(ベアリングが収まる外輪)はフレームのステアリングヘッド部分にはまっています。

これが段付き磨耗しています。筋状の磨耗が見えるかな?

こうなると当然ステアリングがスムーズに動かず、

ちょうどハンドルをまっすぐにした付近でコクッと止まる。

タイヤやフォークを外した状態だとよく分かりますが、乗っている時は気付きにくいです。

グリス切れと締め付け不良が原因ですが、ステムシャフトの締め付け加減は結構難しい。

レースを叩き抜くのは簡単ですが、はめる時は注意が必要です。

斜めに入るとせっかくベアリングを交換しても意味がありません。

特にアッパーもテーパーローラーベアリングを使用している車種ははめ込む精度も重要。

ステアリングステムベアリングのアッパー。こちらは以前交換済み。

88年式はボールベアリング。

89年以降はテーパーローラーベアリングに変更されています。

別にボールでもいいのですが、ボールがバラバラになるのがちょっと困る。

整備する時は無くさないように注意が必要です。

どうでもいいけど写真下手だなぁ・・・(-_-;)

 

タペット調整

今回初めてタペット調整にチェレンジしました。

タペット調整とは、ロッカーアームとバルブの頭との隙間を調整する事。

定期的な調整が必要です。

シリンダーヘッドにある調整用カバーを開けて、10mmのレンチでロックナットを緩め、

シクネスゲージ(隙間ゲージ)を差しながらマイナスドライバーでクリアランスを調整します。

隙間を見ると、規定値よりも狭い?普通はだんだん広がると聞いていたのに?

バルブシートが磨耗してきているのかも?

よく分かりませんが、とりあえず規定範囲内で調整。

規定範囲は0.05〜0.1mm。間を取って0.07mmで調整。

さて、フィーリングが変わるか楽しみです。

吸気側のタペット調整。

キャブレターは外さなくても出来ますが、掃除の為に外してあります。

排気側はステアリングヘッド等が邪魔でやりにくいです。

ゴミを落とさないように注意

このタペット調整はロッカーアームを介してバルブを動かす形式のエンジンしか出来ません。

最近はシリンダーヘッドをコンパクトにする為、カムで直接バルブを動かす直押式が多いです。

直押式の場合、調整はバルブとカムの間に調整用シム(噛まし物)を入れて調整するので

シリンダーヘッドを開けなければいけません。

 

長くなるので続きは次回。

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