今話題のアーシング。
手軽に出来て効果も体感出来るとあって良く行われているようです。
ビッグシングルは完全燃焼させにくいから
アーシングも効果が大きいかもしれません。
アーシングというのは配線の簡素化の為に行われているボディアースをきちんとマイナスに戻してやる事だと思うのですが、
沢山ある電気使用個所の中で最も肝心な所はスパークプラグ。
スパークプラグの頭にケーブルで電気が送られて点火するのですが、
点火した後はシリンダーヘッドからエンジンブロック、メインフレームを通して戻らなければいけません。
その電気の戻り部分を専用の電線で戻して、効率良く電気を流そうという考え(だと思う)。
とりあえず電線や圧着端子は用意したものの、スパークプラグのアースを取る適当なボルトがありません。
エンジンブロックには沢山のボルトがありますが、スパークプラグが実際に取り付けられている所はシリンダーヘッド部分です。
他の個所でもアースは取れますが、シリンダーガスケット等を通してアースすることになるので
幾分か抵抗になるんじゃないでしょうか。
そこでシリンダーヘッド部分から直にアースを取りたいのですが、ここにあるボルトといえば
吸気のインシュレーターか排気のエキパイフランジボルトくらいです。
エキパイは高温になるのと泥はねで汚れやすいので、必然的にインシュレーター取り付けボルトを使うことになります。
しかしDRの馬鹿デカイタンクとキャブレターが邪魔で、分解しないとインシュレーター部のボルトが外せません。
アーシングのためだけに分解するほど暇じゃないので、次回何か整備をする時についでに行う事にします。
そうこうするうちにエンジンの不調でキャブレターを掃除することになったので、ついでにやってみました。
8sqの電線を使用してインシュレーター部分に取り付けました(キャブの前の白い電線)。
4本のボルトがあるので何処でも良いのですが、
右側にはエキパイが通るので左寄りのメインフレームに沿わせやすい上側にしてみました。
ツインプラグですが、これ以上太くしたり本数を増やしても効果は望めない気がする。
一般的にはフラットケーブルを使うケースが多いようです。
動く所じゃないし、アース線だし、電気が沢山流れるなら何でも良さそう。
ちなみにこのインシュレーター、左右対称に取り付けられていません。
詳しい事はマニュアルのエンジン関係のところに記載されていますが、
右と左で逆向きに取り付けられています。
間違えるとキャブが付きません(体験済み)。
純正ではインシュレーターの取り付けボルトにプラスネジが使われていますが、
狭い個所なのでドライバーでの作業が困難。
キャップスクリュー(六角穴付ボルト)に変更しました。
高温になる個所なので、ボルトには焼付き防止剤を塗っておきます。
電線の反対端をバッテリーのマイナス端子につけてみました。
実際に走行してみると、明らかな違いを感じます。
低回転でのトルク感が増し、スムーズな回転をします。
一発一発の爆発が綺麗に燃焼しているような感じがします。
しかし今回アーシング作業と共に数多くの整備をしています。
(キャブレター清掃、キャブのニードルとニードルジェット交換、タペット調整、他)
ですからこの効果がアーシングによるものと断言は出来ませんが、燃焼感はアーシングの効果が大きい気がします。
安上がりで手軽に出来るので試してみる価値はあるかも。
ちなみに今回はスパークプラグ部分だけでしたが、他にもセルモーターのアース線など効果が望めそうな所があります。
古いバイクの場合、アース線を交換しないにしてもコネクターやボルト固定部分を綺麗にすることで
かなり効率が良くなるかもしれません。