さようなら

手に入れてから約3年。

ネタには事欠かなかった私のDRですが、

それも今回でおしまいです。

 

2002年3月、DRで事故を起こしました。

過失割合に関わらず、事故はイヤなもの。

それでも大した怪我はなく、バイクもとりあえずは大した壊れ方をしてないようで幸いでした。

交通事故で保険を使って直すのですから、今回ばかりは自分で修理するわけにはいきません。

でも過失割合9:1というほとんど相手が悪い事故ですから、寝っ転がって鼻でもホジってれば

バイク屋さんが綺麗に直してくれることでしょう。

なんてのん気に考えていたら、思わぬ事態に!?

事故後の写真。

パッと見た感じでは大した壊れ方してないように見えます。

若干フォークが曲がってるかな?という程度。

 

前から見ても、軽症のような気が。

私は衝突の衝撃で放り投げられましたが、オフ車とはこうもタフな物なのか?

 

まぁフロント周りは交換が必要でしょうけど。

あわれ新品のブレーキローターもオシャカです。

 

事故を起こしたのは02年3月中頃。物損の処理が終わったのがゴールデンウィーク直前の4月末でした。

相手ともめて物損の示談まで1月以上掛かったのは不本意ですが、

とりあえず解決したので早速修理にかかってもらいます。

が、ここで問題が発生。

フロントのリムが変形したのですが、エクセルのリムは納期が1ヶ月ほど。

しまった。リムは受注生産品だから納期がかかるんだった。あらかじめ注文しておけば良かった。

しかし、それを上回る予想外の事態が。

先日装着したばかりのBRAKINGのブレーキローター。

それもダメージを受けていたのですが、在庫切れの為納期が2ヶ月かかると言うのです。

2ヶ月!? 私が買ったときは3日で来たぞ!?

バイク屋さんは「純正なら即納だけど、純正にする?」と言うが、せっかく付けたBRAKINGのローターです。

しかもまだ交換後3日くらいしか乗ってないというのに! それをむざむざと純正に戻すなんて納得できません。

くうぅ・・・これも不人気車のさだめなのか。しばし我慢の日々が続きます。

 

それでも時間は掛かるにしろ部品は入るのですから、待っていれば直る。

そう思っていた矢先に、バイク屋さんから連絡が。

なんと今度は「フレームもダメージを受けていた」と言うのです。

ステアリングのヘッドパイプ部のアッパーベアリングケースが事故の衝撃で割れてしまいました。

そういえば知人S氏も「ぶるかると簡単にフレーム曲がるぞ」って言ってたっけ(>_<) それにしても今さら・・・

バイク屋さんはフレーム修正業者に出すから、きちんと直るという話です。

あれこれ悩んでも仕方ないので、ここはフレーム修正業者を信用するしかありません。

まさか私の愛車をフレーム修正するハメになろうとは・・・。事故の相手を恨まずにはいられません。

 

さて、長かったブレーキローターの納期。やっとローターが入り、修理も大詰めです。

と、ここでさらに追い討ちをかけるような事態が!

傷んだローターを外す際、フロントのハブ(ホイールの軸受部分。ブレーキローターが取り付けられている所)が

割れたという知らせが。

次々と問題が起きるDRの修理。泣ける思いです。これはもう乗るなという神の思し召しでしょうか・・・

 

事故から早4ヶ月。いい加減に待ちくたびれたぞ!って頃にようやく修理が完了しました。

あぁ、長かった。本当に長かった。

しかしバイクに乗ればそんな苦労も一発で忘れる・・・・・って、まっすぐ走らねーじゃん!?

すぐさま店に引き返せば良いものを、パニック状態で頭にハエが飛んでます(-_-;) ぷぅ〜ん

ステアリングステムの調整を何度も試みてかなりマシにはなりましたが、結局完調な状態にはなりませんでした。

適度に締めるとセルフステアせずにまっすぐ走らず、セルフステアする位緩めるとガタが出ます。

フロント周りはほとんど新品に変わっていますから、考えられるのはフレームの不良。

さすがにフレームばかりは素人ではどうする事も出来ません。

バイクとはこうもシビアなバランスを要求する乗り物だったんだと、今さらながらに痛感しました。

事故から修理、そして局面は最悪の事態を迎えようとしています。

ちょっと分かり難いですが、問題のフレーム破損個所。

ステアリングヘッド部のアッパーベアリングのケースが破損(白い矢印部分)。

画像は修理後に自分で調整を試みた時のものですが、

どうも割れた部分を戻して溶接しただけのようです。

アッパーベアリングのはめ合いが、手でスコスコと抜ける位ゆるいです。

ベアリングのはめ合い精度は大体1/100mm単位の精度が必要。

破損個所を溶接で戻して精度が出るとは思えません。

しかもはめ合い精度だけでなく、ステアリング軸に対するズレ、傾きも不具合の原因になります。

完全に直そうとすると、ヘッドパイプ部分を切除し、

新たに旋盤で削りだして溶接しなおすくらいの事が必要な気が。

そうするとフレームナンバーの刻印消えちゃいますが。

さらに事故時わずかに右を向いた状態で衝突したのも問題。

ヘッドパイプの割れだけでなく、メインフレームやダウンチューブも変形している可能性があります。

修理前にそこまで念を押しましたが、実際に寸法測定しているかどうかは怪しい。

なお、フレーム修正でも完全に直せるという話も聞きます。

ただ、きちんと直そうとするとかなりの金額になるようです。

今回の場合は業者が悪かったのか、費用を惜しんだのが原因かもしれません。

もう一度きちんとフレーム修正するという手も残されてはいますが、

上記のベアリングのケースが少々の事できちんと直せるとは思えないので断念しました。

 

修理完了車がこんな状態では、さすがに私も納得できません。バイク屋にクレームを付けます。

話がまとまるまでには色々ありましたが、結果的には修理不能ということで廃車にすることになりました。

事故のいきさつや修理のいきさつは、書いてもグチにしかならないので、ここでは省きます。

ボロいながらも自分の手で仕上げてきたバイクが、こうも簡単に廃車になるとは思ってもみませんでした。

私に「乗れ」と言わんばかりの、運命的とも思えるDRとの出会いから約3年。

これからも朽ち果てるまで乗り続けるつもりだったのに、残念です。

しかし不安定なまま乗り続けるのは危険だし、とてもライディングを楽しめる状態ではありません。

本当に残念ですが、DR750Sとはお別れです。

最後までネタを作ってくれるとは、なんとも健気なバイクです。

壊してしまってごめんなさい。今までありがとう。

 

今回の出費

フロントリム RKエクセル    22,500円

フロントタイヤ ピレリ MT21 10,100円

カウルステー           15,050円

インナーチューブ         22,000円×2

アウターチューブ(左)      20,000円

オイルシール              650円×2

フォークオイル           2,000円

ディスクガード          12,800円

ブレーキローター         16,950円

ガソリンタンク(左)       32,600円

ウインカー             4,600円

クラッチレバー           1,260円

フロントフェンダー         4,100円

アンダーブラケット        25,600円

ローター取り付けボルト         100円×4

フューエルプラグ            750円

フューエルソケット         1,600円

フロントハブ           13,000円

ホイールベアリング1        2,100円

ホイールベアリング2          650円

塗装料              15,000円

車両引取り             4,000円

工賃               49,000円

バッテリー充電           1,000円

税                16,570円

計               316,930円

 

追加整備等があり、少々変則的な金額になってますが、おおよそこんな感じ。

事故の過失割合+追加修理費等で私の負担額は58,000円。

修理に対するクレームにより負担分の58,000円は返金してもらうことになりましたが、

実質の出費はゼロでもバイクは廃車です。

何だかやりきれないよなぁ。修理にかかった3ヶ月間も全くのムダになりました。

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