純正キャブレターのセッティングとモディファイ

03年5月

ようやく走り出したSRX。

しかし、これって完調なんすか!?

 

エンジンを始動してみて思った事があります。「レスポンスが悪い」 車検を通して実走してみると、やっぱり悪い。特にスロットルを閉じた時の回転の落ちが鈍いのが気になります。スロットルオフ時に丁度チョークを引いたまま走ってるような不自然な回転の落ち方をするので、自分の感覚よりもエンジンブレーキの掛かりが鈍く、違和感を感じます。シングル特有の強烈なトルク変動を抑えて扱いやすくしているのかもしれませんが、どうも私にはしっくりきません。車検時にフィルターを追加した事でキャブレターのセッティングが必要と言う事もあり、ついでにレスポンスアップを狙った加工をしてみることにしましょう。

考えている項目は、

1 セカンダリーキャブの加工

2 コースティングエンリッチャーのキャンセル

3 セッティング(メインジェットの変更)

 

1 セカンダリーキャブの加工

SRXにはYDISという性格の異なる2種類のキャブレターを組み合わせた吸気系が使われているわけなんですが、その内、強制開閉式(VM)のプライマリー(最初に動作する)キャブのレスポンスは問題にはならないと思います。問題になるのは恐らく負圧式(SU)のセカンダリー(加勢する)キャブ。せっかくのハイレスポンスな強制開閉式キャブも、まったりレスポンスの負圧式キャブのお陰で台無しです。スポーツシングル、しかもロードスポーツなんですから、強制開閉式2連装の方が良いと思うんですが、そんな事を言っても仕方ありません。お金に余裕のある方はセコいモディファイなど止めてFCR等の高性能キャブを使った方が有効的でしょう。でも「そんな金は無い」とか、「オレはYDISに命を掛けとるんじゃ!」という方は、負圧式キャブを何とかすることを考えましょう。

さて、実は以前キャブレターのOHをした時に気になってたことがあります。負圧式キャブのピストンバルブの戻りがかなり遅い。キャブのフィルター側からピストンバルブを手で押し上げて見ると、戻りが明らかに遅いです。そこで分解してもう一度ピストンバルブをよく見てみると、負圧用の穴がかなり小さく、しかも1ヶ所しか空いてません。DRに装着されるミクニのBSTではピストンバルブの左右に2ヶ所空いてますが、SRXではセンターに小さな穴が1ヶ所。これではレスポンスも悪いはず。そこで、吸入負圧の変動に対して素早く追従するように、この穴を広げてやります。どれ位広げるのがベストなのかは分かりません。ダイノジェット等のデータをパクると良いかもしれませんが、とりあえず適当に広げます。元穴はφ2mm程度。これをφ4.2mmに広げました。

負圧式キャブのピストンバルブ。

負圧式キャブは、まずスロットルと連動するバタフライバルブが開き、

それによって生じる吸入負圧の変動によってこのピストンバルブが上下して実際の流量を決定します。

つまりスロットルでバルブを直接操作するわけではありませんから、

ピストンバルブの負圧変動に対する追従性が悪いとスロットルレスポンスも悪くなってしまいます。

矢印部の小さな穴が負圧用の通路。

その負圧用の穴を広げてみました。

φ2mm → φ4.2mm

穴が小さければ流量も制限されてレスポンスも遅くなるはず。

センターの穴は当然ジェットニードルが収まる穴。

その両脇の2ヶ所はジェットニードルを固定するビス穴。

 

ジェットニードルのホルダー部分が干渉するので、広げられるのはφ5mmくらいが限度でしょう。しかし後から広げる事は出来ますが、狭める事は出来ませんから、とりあえずφ4.2mmに留めておきます。それをキャブ本体に収めて指でピストンバルブを押し上げて見ると、以前よりもレスポンスが良くなっているのがハッキリ分かります。ただ、実際にエンジンをかけてみると、予想した程は効果を体感出来ません。おかしいな?と思ったら、セカンダリーキャブが動作を始めるのは、かなり回転が上がってからなんですね。そういえばセカンダリーキャブはスロー系が無いんでしたっけ。そりゃ低速域では働かないはずです。セカンダリーが働き出すのは回転が上がってエンジンのツキも良くなってる状態ですから、劇的な変化は体感出来ません。

既にデカイ穴を空けてしまってからモトメンテナンスのキャブ特集記事で「穴を広げ過ぎるとよくない」という記事を見つけてしまいました。ピストンバルブが早く開き過ぎて負圧が弱まり、ガソリンを吸い出しにくくなるというのが理由のようです。走行中に負圧キャブの動作を確認することは出来ませんが、擬似的に掃除機で吸入負圧を作って動作試験してみました。ピストンバルブはベンチュリー部分に生じる負圧で動作するのですから、負圧が変化しなければ穴径を変えたところでバルブ開度は変わらないはず。負圧用の穴をテープで塞いで大きさを変化させながら試験してみると、レスポンスは変わってもバルブの開度は変わりません。バタフライバルブでも制御しているので、あまりに極端な穴を空けなければ致命的にはならないとは思いますが、デカければ良いというものでもないようですから穴径はほどほどにしておいた方が良さそうです。YDISもなかなか考えられてるようで、このモディファイは予想したほどの効果は得られませんでした。しかしながら標準状態では明らかにレスポンスが悪そうだったので、若干広げてやった方が良い気はします。SRXの場合は3〜4mm程度に留めておくのが無難かもしれません。なお、DRのメンテナンスでも書きましたが、ピストンバルブは結構高価な物です。

加工した為に不具合が生じても私は一切の責任を負いませんので、加工する場合は自己責任で行って下さい。

また、スロットルレスポンスが俊敏過ぎると扱いづらくなったり疲れたりします。純正のまま使用した方が扱いやすいという人も居るでしょうから、自分の求める方向性を良く考えてからモディファイしてください。

 

2 コースティングエンリッチャーのキャンセル

いかにも難しそうな言い方になってますが、SRXのキャブにはコースティングエンリッチャーという機能がついてます。このいかにも凄そうな機能、スロットルを全閉にした時、混合気が急激に希薄になるのを防ぐためのもののようです。が、普通のキャブにそんな機能あったっけ? 特大シングルのDRのキャブにもそんな物はついてません。ひょっとしたら、これもレスポンス悪化の一因になっているんじゃないか?と、予想してみました。そこで、その機能を殺してしまえばいいんじゃないか? というわけです。ですが、もし不具合が生じた時には元に戻さねばなりませんから、あまり大掛かりな加工はしたくありません。そこで、サービスマニュアルでこのコースティングエンリッチャーがどういう経路で動作するのかを確認し、どうすればその機能をキャンセルできるか考えてみます。すると、セカンダリーキャブのエンジン側とプライマリーキャブに装備されるコースティングエンリッチャーをゴムホースでつなぎ、負圧でコースティングエンリッチャーのダイヤフラム(ゴム幕の弁)を動作させることで機能する事が分かりました。これなら簡単。負圧を止めれば機能しなくなるんですから、セカンダリーキャブにゴムホースが繋がる部分、負圧の取り出し口を塞いでしまえば良い訳です。とりあえずこの機能を殺しても不具合無く走れるかどうかを検証するために、仮にプライマリーキャブ側でゴムホースを外し、ホースを折り曲げて負圧を止めると同時にセカンダリーキャブが2次空気を吸い込まないようにしておきます。

コースティングエンリッチャーを機能させるための負圧用ホース。

画像左上のセカンダリーキャブから負圧を取り、右下のプライマリーキャブのダイヤフラムにつながる。

スロットルを全閉にした時に生じるセカンダリーキャブマニホールド部の大きな負圧を

プライマリーキャブに備わるコースティングエンリッチャーのダイヤフラムに導く仕組み。

ダイヤフラムが負圧で動作するとガソリンの通路が開かれて、

プライマリーキャブからガソリンがエンジンに送り込まれる。

ってことは、正にチョークを引いた状態になるんじゃ?

 

そのゴムホースをプライマリー側で外し、セカンダリーキャブが2次空気を吸わないように折り曲げておきます。

これでコースティングエンリッチャーのダイヤフラムには負圧が掛からないので機能しないはず。

この状態で試運転し、狙った効果が得られればきちんとフタをすることにします。

 

上記の事柄を実施した後で、実走してフィーリングを確かめてみます。アイドリング状態からブリッピングすると、回転の落ちがより自然な感じになりました。スロットルオフ時の回転の落ちは良い感じになりましたが、スロットルオン時のツキは変わりません。先にも書きましたが、軽くブリッピングした程度ではセカンダリーキャブは機能しないからです。どうやら回転の落ちが悪い直接の原因はコースティングエンリッチャーのようです。これはキャンセルしても問題無さそうです。というより、私は無い方が断然良い。しかしながらこのYDISはSRXに限らず、オフ系のマシンにも使われてますし、パリダカのレーシングマシンにも実際に使用されていたものです。セッティングは異なるにしろ、パリダカレーサーの写真を見てもコースティングエンリッチャーの機能は付いてるようです。レーサーにまで使用していたのですからヤマハとしてはこのシステムにかなり本気で取り組んでいたと考えられるし、それだけに信頼性や性能も高いと思われます。私の好みとしては違和感をぬぐいきれませんでしたが、DRに慣れてる私の感覚は万人向けじゃないのかもしれません。

コースティングエンリッチャーは機能を殺しても実際の走行には問題が無いことが分かりました。

そこで負圧用のゴムホースを取り除き、代わりにフタをします。

フタに使ったのは、100円ショップで買ったS字フックに付いてた先端保護キャップ(ピンク色のもの)。

丁度良い大きさだったので使ってみました。

念の為、外れないようにタイラップで締めておきます。

ちなみに前オーナーが燃料コックを純正の負圧式コックからKLX250SRの純正コックに変更しています。

KLXは負圧式ではないので負圧の取り出し口(プライマリーのインシュレーター部/黄色)もフタがしてあります。

簡単に出来るモディファイですが、この状態で走り込んでいませんので長期に渡っての評価は出来ません。

長期間この状態で走行することで不具合が出ないとも言い切れません。

くどいようですが、上記のモディファイを行ってトラブルが発生しても私は一切の責任を負いません。

モディファイする際は、くれぐれも自己責任で行って下さい。

 

3 セッティング

SRXを譲り受けた時は、エアークリーナーボックスが外されてフィルターレスのファンネル仕様になってました。フィルターレスでは車検も難有りだし、エンジンにも優しくないので、パワーフィルターをつけます。当初フィルターはK&N等のパワーフィルターで有名なメーカーの物を使用するつもりだったんですが、汎用品を使う場合は隣あうフィルターが当たって装着できない恐れがあるので、形状や寸法を念入りに調べる必要があります。車検が迫ってたので、とりあえず「SRX用」と銘打ったPOSHのパワーフィルターを購入して装着することにしました。これなら買った後に「装着できない」という最悪の事態は防げます。何か不都合があるなら後々ゆっくりと時間を掛けてK&N等に変更する段取りをすればいいし。それにPOSHのフィルター、他に比べてかなり安いというのも魅力だったりも。

さて、フィルターを付けたのは良いですが、当然混合気が濃くなり過ぎるはずですから、セッティングをし直す必要があります。ここでもう1つ困った事態に。SRXのキャブレター、TKとかいう聞いた事がないメーカーの物。プライマリー側はまだしも、セカンダリー側は特殊な形状をしているので、セッティング用のメインジェットが見当たりません。困った。ジェットが売ってなければセッティング出来ません。でも以前パーツ屋さんで「POSHからSRX用のジェットセットが販売されてる」という話を聞いたのを思い出しました。製造中止になってかなり経過するSRXですが、いまだにセッティング用のジェット売ってるんでしょうか?と、心配しましたが、ちゃんと手には入りました。しかもジェットをバラで買うよりも割安です。POSHに感謝感謝。まぁいい事ばかりではなく、懸念だったセカンダリー側のメインジェットは#10番飛びでしかなく、あまり細かい詰めは出来そうもありません。まぁ加勢キャブだからそんなに神経質にならなくてもいいかな? そもそも私、無神経だし(-_-;)

 

POSHから出ているSRX用パワーフィルター 価格は1セット5000円

SRX−4/6共用です。

製造元はアメリカで、UNI FILTERという名称のよう。

有名メーカーのパワーフィルターのおよそ半額という価格は魅力的ですが、

スポンジは経年劣化しそうです。

一応SRX用ということなので隣り合うフィルターが干渉しないはずなんですが、若干干渉してます。

パワーフィルターをつけても相変わらず吸気音はシュコーッ!シュコーッ!と、かなりうるさいです。

車検場の検査員からは特に何も言われなかったので、ファンネルでも車検通るのかもしれません。

POSHから出ているSRX用のメインジェット。

パーツbO12017 SRX4/6用ミドルオーバーサイズメインジェット 価格3000円

プライマリー側(六角/画像左側)は#125〜#160まで#5刻みで8個

セカンダリー側(丸/画像右側)は#100〜#130まで#10刻みで4個のセットとなります。

これだけ揃って3000円は安いですが、SRX−6には不要なサイズもあるのは仕方ないですね。

さらに大きい番手が必要な場合は「オーバーサイズメインジェット」というセットがあります。

パーツbO11017 SRX4/6用オーバーサイズメインジェット 価格6000円

プライマリー側は#165〜#190まで#5刻みで6個

セカンダリー側は#140〜#180まで#10刻みで5個のセット。

 

SRX−6の初期型の標準はプライマリー側が#118 セカンダリー側が#100。年式によって若干セッティングが異なってると思われますが、基本構造は同じなのでそれ程大幅には変わってないと思われます。口径はセカンダリー側の方が大きいんですが、ジェットのサイズはプライマリー側の方が大きいんですね。

ファンネル状態で、プライマリー側に#150 セカンダリー側に#130が付いてます。ファンネルでセッティングしたSさんは煮詰めていないと言っていたし、私もファンネル状態で走ってないので状態は分かりませんがSさんは私よりもかなり詳しい人ということと、その状態で幾度かのツーリングや高速走行を経験しているので大幅には外れていないと思われます。

が、ファンネルのセッティングでパワーフィルターを付けても、まだ薄過ぎます。おかしい。そのままの状態ではフィルターの抵抗分、濃くなるはずなのに。購入したジェットセットの内の一番大きなジェット(#160 #130)にしても、まだ薄過ぎます。そこで、薄くなる要因で考えられる所を全てチェックしてみます。

まずはキャブ内部の詰まり。汚れて本来の流量が得られなければ当然薄くなります。が、以前も掃除したし綺麗な状態。念のためもう一度念入りに掃除しましたが症状変わらず。

それでは2次空気を吸っていないか。インシュレーターや負圧取出し口等、本来吸ってはいけない所から空気を吸っていないか。インシュレーターを調べても、外観上亀裂や劣化は見られません。Oリングも前回替えたばかりです。念のためインシュレーターの取り付け面に液体ガスケットを塗り、負圧取出し口も完全に密封しましたが症状変わらず。

それでは油面高さはどうか。高さが低いとガソリンを吸出しにくくなるし、極端に低ければセカンダリーキャブに送られない可能性もあるかも。フロートチャンバードレンにチューブを繋いで確認しますが、ちゃんと規定値通りです。

キャブに気を取られてるけど、実はタペット調整に失敗してきちんと吸気バルブが開いていないんじゃないか。タペット部を点検しましたが、異常ありません。

それでは先の2点の改造が悪かったのか。負圧式キャブの穴を大きくし過ぎて正常に動作しないのかも。しかし負圧式キャブは吸入負圧で動作するから、キャブ単体で動作確認が出来ません。そこで掃除機で強制的に負圧を作り、キャブの動作確認をしてみます。テープで拡張した穴を塞いで大きさを変化させますが、ピストンバルブの開度にはなんら変化ありません。ちなみにこの負圧式キャブ、ちゃんとスロットルに連動してリニアに開くんですね。当たり前っちゃ当たり前なんですが、ちゃんと隣の強制開閉式のバルブと連動して開閉します。なかなか良く出来てるじゃないか。面白いからみんなも掃除機で試してみてね。と、感心してる場合じゃなかった。それじゃあコースティングエンリッチャーを殺した影響だろうか。元に戻してみましたが、スロットルオフ時のフィーリングは変わるものの、相変わらず薄いままです。念のためにファンネルに戻してみましたが、当然ながら余計に薄くなっただけでした。

これといってトラブルの原因が見つからなかった為、より大きいサイズのメインジェットを購入して付けてみます。先にも少し紹介しました、POSHのSRX用オーバーサイズメインジェットです。個数は大差ないのに、なぜか価格は倍の6000円。かなりキビシイ出費です。しかし、それを使ってセッティングしても、相変わらず薄い。いくら大きくしてもプラグが真っ黒になるような状態にはなりません。試しにプライマリー、セカンダリー両方に#180のジェットを付けてもカブる気配がありません。標準状態から#60、#80も上げているんだから、カブってもおかしくないのに。

これだけ点検しても不調の原因が見つからず、さすがに手の打ち様が無くなってきたので、やむを得ず純正のエアークリーナーボックスを取り付けてみます。純正ボックスを付け、純正サイレンサーに戻し、先の行ったセカンダリーキャブのピストンバルブの穴をメタルパテで埋めて新たに標準サイズの負圧用の穴を空け直し、コースティングエンリッチャーの負圧ホースも元通りに戻し、ミドルオーバーサイズメインジェットの中で一番標準に近いサイズの#125、#100を付けて、全て標準状態に戻しました。これで走行してみると、レッドゾーンまで妙な谷間もなく回るようになったんですが、相変わらずプラグは白いまま。標準状態に戻してなお(プライマリー側は更に#5程大きいジェットを付けているにも関わらず)薄いのは、やっぱり何らかの異常があるようです。が、ふとマニュアルとパーツリストを見ると、標準プラグはDP7EA−9となっています。現在はオプション設定のDPR8EA−9が付いています。と、いう事は、スパークプラグが標準じゃないから黒くならないのか!原因はコレだったのか!と、慌てて標準プラグを買って付けたところ、余計に真っ白になりました。そう、7番のプラグはより熱価が低いわけですから、より焼ける傾向になるんですね。つまり、標準の7番で丁度良い状態ならば、8番を付けたら真っ黒になるはずです。それでなお白いのは、やっぱり異常。

前オーナーは、以前は異常無かったと言っています。前回エンジン整備をした時に、何か不手際があったのでしょうか。そこでシリンダーヘッドカバーを再び外して、カム、バルブ周りを点検してみます。しかし、カムやカムチェーン、バルブ周りにもこれといって異常は見当たりませんでした。

さすがに、もう打つ手が無くなりました。しかしこの状態で走行したのではエンジンまで壊しかねません。単にキャブセッティングをするだけのつもりが、複雑な事態に陥ってしまいました。今後も修理を続けますが、長くなり過ぎたので、とりあず今回はここまで。

最後まで読んだ方は分かると思いますが、今回行ったモディファイは、現在全て元に戻しています。実際に長期間実走行して検証している訳ではありませんので、手を加える場合はくれぐれも慎重に行って下さい。

 

追記

一連の不調の原因は、1次側燃料コックのフィルター(ガソリンタンクの内部に収まる物)の詰まりでした。劣化した粗悪なガソリンに長時間曝されていた為、フィルター部分に異物が付着して正常な流量が得られなかったというものです。一度分解して清掃したので問題無いと思い込んでいましたが、固着した異物が頑固でガソリンの流れを妨げていた様です。セッティングが出なかったのは、フィルターの詰まりにより、スロットル開度が大きくなるとガス欠状態になる為と思われます。コックを新品に交換すると快調になりました。今後余裕があれば、再びモディファイについて検証してみたいと思います。

 

今回の出費

5Y1−14384−00         フロートチャンバーガスケット   980円

2JN−14107−00         ニードルバルブセット     2,250円

                     送料               600円

パワーフィルター             POSH SRX−4/6用  5,000円

ミドルオーバーサイズメインジェットセット POSH SRX−4/6用  3,000円

オーバーサイズメインジェットセット    POSH SRX−4/6用  6,000円

                     計             17,830円

 

フロートチャンバーガスケットは、プライマリー側キャブレターのフロート室ガスケット。一度分解するとガスケットが伸びてしまって再び取り付ける事が出来なくなります。1、2時間ほど放置すると元のサイズに戻るんですが、その待ち時間の間作業が出来なくなるので、セッティング作業等で頻繁に分解する必要がある時は、新たに新品のガスケットを手配して交互に使用すれば、無駄に時間を浪費する事もありません。

ニードルバルブセットは、キャブレターのフロートバルブです。オーバーフローしたり、逆にガソリンが送られなかったりする事があったので交換しました。オーバーフローの症状はなくなりましたが、燃料が残っているのにガス欠する時があります。どうもサブコック辺りが怪しいので、今後交換予定。

 

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