タイヤ選択

どこのメーカーのどんなタイヤを使うか?

楽しい悩みでもあるけど、試し履きが出来ないから使ってみないと分からない。

そこで、こときちインチキインプレッション。

 

タイヤも沢山のメーカーから沢山の種類が出ているので、どれを使うかが悩み。バイクの使い方や乗り方によっても向き不向きがありますが、僕の使い方は、ほとんどが通勤と林道。求める性能は、ダート走行でのグリップ、舗装路走行でのグリップ、耐久性(耐磨耗性)、低価格。これらを全部満たせば文句無いんですが、それはさすがに無茶なので重視する順に考えると

低価格 > ダートでのグリップ > 耐久性 > 舗装路でのグリップ

になります。グリップ性能は、用途や走り方いかんで要求の度合いが変わりますから、あくまで僕の個人的な考えです。そんな基準で選んだタイヤの一例。いい加減な僕のインプレッションは当てになりませんので参考程度に。

 

フロントタイヤ

DRの場合、フロントは幸いにも21インチを採用しています。

ほとんどの市販トレール、モトクロッサーは21インチを採用している為、

どこのメーカーでも主要な銘柄は21インチがラインナップされています。

用途に合わせて最適のタイヤを選択できます。

 

ミシュラン SIRAC

サイズ 90/90−21

ミシュランの標準的なトレールタイヤ(オン/オフの中間に位置する性格)。倒しこみが軽快で舗装路ではしっかり感がありますが、ダートでもそこそこ走ります。ワインディングや舗装路でのツーリングから林道ツーリングまで、守備範囲はかなりワイド。ただ、ダートでの性能はオフタイヤに比べれば低いので、基本に忠実なライディングを心がけないと破綻しやすいです。逆にタイヤがカバーしてくれない分、自分の失敗を教えてくれるので練習タイヤとしてはかなり良いです。あまり深入りするのも考えものですが、オフ性能の高いバイクに履かせてタイヤに頼らない走り方をするのも面白いかも。

こときちお勧め度

★★★★☆

ワンポイントアドバイス

オールラウンドで可もなく不可もなく。つまりトータルでのバランスは○。特化した使い方をしなければ大きな不満も出ませんし、オンロードではオフタイヤよりも快適です。普段履きにお勧め。

 

ピレリ ラリークロスMT21

サイズ 90/90−21

フロントは種類が豊富なのでピレリに拘る必要もないんですが、リヤと一緒に購入。印象は悪くないです。軽いバイクでは硬すぎるかもしれませんが、重いDRでは丁度いいかも。

こときちお勧め度

★★★★★

ワンポイントアドバイス

硬めで重量車も許容。コストパフォーマンスもなかなか。DRとのマッチングは良いですが、絶対的なオフ性能だけ見ればもっと高性能な物がありそうです。

 

ミシュラン エンデューロComp3

サイズ 90/90−21

ミシュラン製エンデューロタイヤ。Comp(コンペティション)と謳っているだけあってダートでの性能は高いですが、コンパウンドがとても柔らかく、ブロックの間隔も広い為、DRのような重いバイクで舗装路を走ると明らかに剛性不足を感じます。腰砕けみたいな感じがするので、さすがに貧乏な僕でもDRには使う気になれません。しかし、ダートのみで使用する場合や、軽量で高性能な車体に履かせるのであれば充分性能を発揮出来るでしょう。短期間しか使用していないので耐磨耗性は分かりませんが、舗装路を走るのであれば柔らかいので持ちは悪そう(画像はCRMでエンデューロ4H+DRで1H走行後のもの)。元々がレース用で公道も「一応」走れるという性格の物ですから1レース持てば充分とも言えますが。

こときちお勧め度

★★★☆☆

ワンポイントアドバイス

柔らか過ぎでヘビーマシンには明らかに不向き。性能が悪いのではなく、使用車種、使用条件が極端に狭い特化されたモデル(エンデューロタイヤは元々そういう物なんですが)。公道走行可なので、一応タイヤサイドにビバンダム君が付いてます。

 

ブリヂストン ED661

画像無し

サイズ 90/90−21

ブリヂストン製のエンデューロタイヤ。全てにおいてバランスが取れている感じ。ダート走行では「競技向け」だけあって、全く問題無し。舗装路ではトレールタイヤに比べると、どうしても剛性感や接地感が乏しく頼りないです。特にDR−BIGのような車体が重いバイクでは頼りなく感じますが、慣れれば軽快。懸念される舗装路でのグリップもそれほど悪くないし、乗り心地もそれ程ゴツゴツした感じはしません。余程ラフな操作や無茶なライディングをしない限り、舗装路でもスリップダウンするような事は無いでしょう。耐磨耗性はほどほど。DRで使用して6000km程度。

こときちお勧め度

★★★★☆

ワンポイントアドバイス

エンデューロタイヤとしてはなかなかのバランス。ダートオンリーなら良いですが、舗装路の割合が多いと不向き。

 

フロントタイヤ総評

フロントに関しては、本当に沢山の銘柄が有ります。ここではオフ寄りの銘柄が主になっていますが、何を重視するかで評価が変わります。ちなみにモトクロスタイヤや一部のエンデューロタイヤは、公道走行不可なので注意。

 

 

リヤタイヤ

多くのデュアルパーパス系ビッグオフは、リヤに17インチホイールを採用しています。

17インチでも選べない事はありませんが

一般的なオフロードバイクや本格的なビッグオフが18インチを採用しているので、

それに比べると少数派の17インチは選択肢が少ないです。

 

ピレリ ラリークロスMT21

サイズ 120/90−17

ピレリのエンデューロタイヤ。

ピレリで17インチのオフタイヤというと、コレしか選べません。ミシュランT63同様ブロックの間隔が広く、高さが高く、オフ性能の高さを予感させます。タイヤは硬い印象で剛性感があります。ビードも硬いのですが、意外にもT63よりタイヤ交換はやりやすく、ビードの出しやすさは特筆もの。タイヤ交換のやりやすさは、1分1秒を争うコンペティションでも有利。グリップは圧巻で、DRのパワーをガッチリ路面に伝えます。ハードにダートを走るなら心強い味方になるでしょう。ただし、耐磨耗性は極端に低く、美味しく走れる距離はとても短いです。

こときちお勧め度

★★★★★

ワンポイントアドバイス

17インチではトップクラスとも思えるパフォーマンス。価格、性能、整備性共に言う事無し。ただし、極度に減りが早いのでツーリングにはもったいない。

 

ミシュラン T63

サイズ 130/80−17

ミシュラン製ではオフ重視のトレールタイヤ。ミシュランではオフ寄りの17インチタイヤはこれ以外に選びようがありません。ブロックの間隔も広めで高さもかなりあるので、トレールと言うよりはエンデューロタイヤのようですが実際にはそれほど強烈ではなく案外マイルド。ブロックが横並びになっているせいか、特に横方向には比較的滑りやすい印象。それでもスライドは過渡性能が穏やかなので、コントロールしやすく恐怖感が少ないです。強力なグリップよりもコントロール重視な感じは遊ぶには丁度良く、Competition useより林道向きな感じ。ロード寄りタイヤから履き替えても変なゴツゴツ感は無く、高速走行もグリップも不満はありません。耐磨耗性は程々。DRで7000km使用しましたが最後はツルツルだったので、まともに使える時期は5000kmほど。

こときちお勧め度

★★★★★

ワンポイントアドバイス

絶対性能では劣るもののスライドして楽しめるのは良い。ラリー用タイヤのミシュラン・デザートとそっくりなパターンで、気分はパリダカ。ビバンダム君が付いてる分、得した気分になれる。

 

ミシュラン SIRAC

サイズ 130/80−17

ミシュランの標準的なオン/オフタイヤ。オールマイティに使えるということは、ダートでの性能が頼りなさげな印象を受けますが、意外にダートでもしっかりと走ります。重量があるビッグオフだからトラクションが掛かりやすいというのもあるでしょうが、擦り減ったピレリMT21よりもずっと安定したグリップを発揮します。美味しい部分が極度に短いオフ寄りタイヤよりも、トータルで見ればバランスは良いかも。DR−BIGユーザーの中にはSIRACでダートを激走する人も居ますので、軟弱なタイヤと判断するのは軽率。ただ、ダートでの欠点として、サンドが弱いということも。こんなタイヤだから当たり前と言えば当たり前ですが、砂地やふかふかの砂利路面だと、パリダカ気分が味わえます(砂漠でスタック気分(-_-;)。ダートオンリーではなく、通勤やロードでのツーリング、林道ツーリング程度がメインであれば、候補に上げて損は無いでしょう。

こときちお勧め度

★★★★★

ワンポイントアドバイス

トータルでのバランスは○。目的がダートを速く走る事でなければ特に不満も出ず、メリットも多いです。

 

ミシュラン T66

画像無し

サイズ 130/80−17

DR750Sを入手した時に履いていたミシュラン製のオン重視トレールタイヤ。ほとんどロードタイヤのような外観です。オフ用タイヤでは珍しくラジアル構造のチューブレスタイヤ。ハイスピードレンジに対応しているだけあって当然舗装路では全く不満が出ませんが、意外にも平坦なダートなら問題なく走れるのは驚き。舗装路重視のラジアルタイヤだけあってタイヤは剛性が高く、タイヤ交換は至難。価格が高いしチューブレスも無意味なので、チューブレスが使えるBMW以外ではメリットはありません。今はモデルチェンジして、Anakeeというモデルになっています。

こときちお勧め度

★☆☆☆☆

ワンポイントアドバイス

舗装路向でというより、ラジアル、チューブレスは僕には全くのムダ。

 

リヤタイヤ総評

ダートをハードに走りたい、ここ一発のトラクションが欲しい、と言うならピレリMT21。1発の瞬間的速さよりもダートを楽しく走りたいならミシュランT63。オンからオフまで色々な使い方ならミシュランSIRAC、といったところでしょうか。他にもメッツラーからオフロード重視の17インチタイヤが出ています。

なお、DRのリヤはMTというビードが落ちにくい形状のリムが使われているので、タイヤ交換をする際はビードブレーカーが必要になります。

 

※価格はGT商会の通販価格を基準にしています。

一般的なバイク屋さん、タイヤ屋さんでは価格差が異なるかもしれません。

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