こときちのつぶやき

2003年 9月

さようなら 2003年9月30日(火)

昨夜ディーラーから「購入契約した車が入りました」という電話があり、

「納車はいつにしましょうか?」というもんだから、奥さんに「いつがいい?」と聞いたら

「明日がいい」と言うものだから、「明日にします」と答えて、

それから慌てて今まで乗っていたセレナを片付け始めた。

そんなに急な日程にしなくても良いじゃないかと思うんだけど、あの日は保育園の運動会だし、

その日は仏滅でよろしくないし、と、結局都合がいいのは明日しかない訳で、前日になってあわてて片付ける。

なんだよこの荷物は。一体どこからこんなに荷物が出てくるんだよ。

荷物を降ろして、チャイルドシートを外すと、「こんなにも広かったのか」と思えるくらい広くなった。

最後にガソリンスタンドに行って洗車機で洗った。

奥さんは「汚いまま渡せないでしょ。」と言うけど、僕は今まで世話になったセレナに対するお礼のつもりだった。

中古ながら僕は今まで大事に乗ってきたんだよ。

もう今日でお終いだというのに、いまだに暖機走行してる自分がおかしかった。

まだまだ充分走るのに。

機械的寿命を迎える前に処分してしまうのが残念でならなかった。

結局4年しか乗らなかったセレナ。

今までありがとう。

 

恐怖の高速道路 2003年9月29日(月)

ミーティングの会場は長野だから、高速で行くのです。

長野は岐阜の隣だから下道を走ってもしれてるんだけど、僕には時間が無いから高速を使うのです。

SRXもダメ出し済みでトラブルの予兆も無く快調で、高速をひた走るのです。

今回は会場がインターを降りてすぐなので、バイクに乗ってる区間はほとんど高速。

シングルには苦痛な高速。唯一の救いは比較的カーブが多い中央道というくらい。

しかし予想以上に走るSRX。なんだ結構高速もイケるじゃん。

つーか、かなりイケるじゃん?

調子に乗ってブチ回す。むむっ。回るぞ。よく回るぞ。どこまでも回るぞ。

ちょっと怖いです。

何が怖いって、自分が組んだエンジンは信用出来ないから。

 

祭りの後に思う事 2003年9月28日(日)

今日はバイクのミーティングに行って来た。

SingleSmileMeeting。

今回は参加者が増えそうだとは思っていたけど、ふたを開けたらなんと参加者80名あまり。

近くの人も居れば、遠路はるばる参加してくれた方も。

シングルスマイルとは銘打ってるものの、実際に僕は何をしてる訳でもなくただ名前を提供してるに過ぎなくて

実質の主催者であるogwさんには頭が下がる思いで一杯で、

人が人を呼んであの人数になったというのもあるだろうけど、

あの人の人脈と言うか行動力と言うか、そういうものは尊敬に値するもので、

実際ogwさんが居なければこのミーティングも成り立たなかっただろう。

それに引き換え僕はといえば名誉会長などと言われてる割に何もしてなくて、

ただ芝生の隅っこに存在感薄く膝を抱えて座ってることしか出来なくて、

あぁ僕は33にもなって何も出来ないんだなぁなんて独り途方に暮れていた。

かといってじゃあ張り切ってやりますか!と言ったところで僕に何が出来るという訳でもなく、

人脈も人徳も行動力も存在感も無い僕は一体何が出来るんだろう。

なんて事を思ってたりするけど、まぁ僕は僕なりで良いんじゃないだろうか。

どう頑張ったって僕は僕でしか有り得ないから。

だから僕は僕なりに存在感薄いながらも地道に行くことにします。

このHPも早4年経ちました。

おかげさまでネットを通じて沢山の素敵な方々に出会う事が出来ました。

今日参加してくれた方、ありがとう。

そして今日会えなかった方、またいつか何処かで会える日を楽しみにしています。

 

DIY 2003年9月27日(土)

日曜大工は出来るお父さんの見せ所。

パパはね、バイクをイジるしか能が無い訳じゃないんだよ。

子供が「パパ!パパ!小鳥のね!餌台作って!」と言うものだから、

よし!パパに任せなさい。パパと一緒に作ろう。週末は親娘で日曜大工だ!

子供が図書館で借りてきた本に「鳥の餌台を作って観察しよう」などと余計な事が書いてあるもんだから、

子供もすっかりその気になってしまって、作れ作れとうるさい。

ほんとは鳥の餌付けなんかするとフンされてイヤだけど、ここは出来る父さんをアピールしなければいけない。

車庫から端材をかき集めて、段取りをする。

たかが小鳥の餌台を作るのに金など出せるかっつーの。端材で充分だ。

本の見本は地面から柱を立てて作ってるんだけど、庭にそんな物立てたら邪魔だし、

子供がぶつかってあっという間に倒れてお終いになってしまうのは目に見えてるから、

僕は庭木の中でも比較的大き目のしっかりとしたモミジの幹に餌台を固定する事にした。

そうすれば邪魔にならないし、木に固定されてるから自然だし、見栄えもそれらしくて良いでしょ。

早速現物合わせで大まかな寸法を取り、中学の時に技術家庭で使っていた両刃鋸を取り出して端材の板を切る。

これがなかなか使い勝手が良いんだよね。

幹に合せて曲線で切らなければいけないけど、別にジグソーなど無くても切れるのだ。

どうだ。父さん凄いだろ。感心しとけよ。

と、思ったら、言い出しっぺの当の本人は近所の友達の家に遊びに行ってしまった。

おいおい、せっかくの父さんの頑張り見てくれよ・・・

本当は僕だってバイクの整備や明日の準備がしたいのに。

仕方なく僕は独り寂しく日曜大工に励み、作りたくも無い鳥の餌台を作り上げた。

どうよ。立派なもんだろ。凄いだろ。自分で言うのもなんだけど、こりゃ結構イケてるよ。小鳥さんも大喜びさ。

と、庭のモミジに固定しようと思ったら、モミジはすんごい数の毛虫だらけだった。

僕は予期せずして毛虫退治に翻弄する羽目になり、2時間掛かってようやく鳥の餌台を完成させた。

そこへ奥さんが出てきて、近所の奥さんも交えて僕の力作の鑑賞会が始まった。

そら、驚け。ただのバイクバカな偏屈親父じゃないところを良く見ておけよ。

「凄いわね、旦那さん!」

「こんなに立派な物をあっという間に作ってしまうなんて!」

なーんてね。そんなに誉めたら恥ずかしいじゃないか。えへへ。

なんて事を思っていたら、庭から奥さん方の声が聞こえてきた。

「こんなに高かったら子供が餌を置けないよねー。」

「うわー、毛虫だらけ! 危なくて近寄れない!」

もう父さんは二度とDIYなんてやらない。

 

僕の心配事 2003年9月26日(金)

日曜日はミーティングがあります。

バイクのミーティング。

だけど僕は用事が有って、集合時間に間に合わないのです。

でも滅多に会えない人や、遠路はるばる参加してくれる人も居るから、遅れても何とかして行きたいと思うのです。

だけど僕には1つ心配な事があるんです。

僕のバイクはSRXです。

SRXは地味です。極々普通のバイクに見えます。しかも完全ノーマルだから排気音もとても静かです。

地味で静かなバイクに乗って、遅れて到着しても誰も気付いてくれないんじゃないだろうか?

しかも当の本人の僕も地味です。存在感薄いです。

地味で静かなバイクに乗った、地味で存在感の無いおっさんが訪れても、誰も気付いてくれないんじゃないだろうか?

「こときちさん遅いよね。」

「いや、あの、僕はもうここに居るんですけど。」

「そうだねー、こときちさん今どの辺りに居るのかな。」

「いや、だから、僕はもうここに居るんだってば!」

「結局来なかったね、こときちさん。」

「だからここに居るって言ってんだろ!」

という展開が容易に想像出来てしまいます。

困ったなぁ。

 

極普通でない事 2003年9月25日(木)

昨夜は極普通のありふれた毎日を送ることが出来るのを感謝したのに、お腹が下った。

もう感謝なんかするもんか!

もう身勝手わがまま放題過ごしてやる!

くそー!

正にクソー!

ピー!

ビバ!ウォシュレット!

TOTO最高!

なんて事を考えながら過ごしています。

 

極普通である事 2003年9月24日(水)

カゼをひいた。

夜更けに仕事に出かけたりして、生活が不規則だったせいだ。

と言いたいところだけど、実際の原因は冷える夕暮れ時に

浮かれてバイクに乗ってたからじゃないかと思うけどそんな事奥さんには言えなくて、

僕は「う〜ん、う〜ん」といかにも辛そうな顔をして寝ている。

少々仕事が大変だったこともあり、本当はそれが普通でいつもがサボリ過ぎなんじゃないかとも思うけど、

今日は仕事を休むことにした。

療養の為に休むつもりじゃなかったのに、僕は不本意ながら布団にもぐって「う〜ん、う〜ん」と唸っている。

体調を崩すと、いつのも何気ない生活がいかに幸せなのかを思い知らされる。

頭痛が無い生活。体がダルくない生活。家族みんなが元気で過ごせる生活。

そうそう、お腹が下った時も切実に思うね。

お腹の調子が良いというのは、なんて素晴らしいんだろう!

極普通ではある現状の有り難味が分かりますか?

今の自分の環境がいかに幸せなのか気付いた時にはもう手遅れだった。

そんな事にならない様に、今の環境に感謝して過ごそう。

なんて事を「う〜ん、う〜ん」と唸りながら考えている。

 

超絶 2003年9月23日(火)

チョー忙しいです。チョー忙。略して多忙。

今日は祝日です。秋分の日です。

秋は良いですね。過ごしやすくて、何をするにもいい季節です。

仕事するにもいい季節です。むきーっ!

昨夜は22:30に修理の電話が来て、いそいそと修理に出掛けて午前様に帰宅して

あーねむい。ねむねむです。と布団被って寝てたら朝5:50に修理の電話で叩き起こされて、

むきーっ!

モーニングコールはギャル声に限る!

という気分で仕事してます。

こんなに忙しいのに、つぶやきなんて書いてられるか。

 

秋の澄んだ空に 2003年9月22日(月)

ついこの間まで蒸し暑かったのに、すっかり涼しくなってしまって、

いまだお盆開けの様な気分だった僕も強制的に秋の気分にさせられて、

今はもう9月も後半だという現実を突きつけられる。

月曜日は雨という天気予報は前日になると急に晴れになってしまい、

僕は出勤の為に、前日入れ替えた車をまたいそいそと入れ替えて、

いそいそとバイクを出して用意をする。

今度の週末にはミーティングが予定されている。

僕はいまだに何も用意していない。

そうそう、オイル交換だけはしたっけ。

高速走行で折角苦労してオーバーホールしたエンジンを傷めてしまっては泣くに泣けないから。

用意といっても大した事をする訳でもなく、大まかなルートとタイムスケジュールを考えておくのと、

パッキングに何を使うかとか、どうやって積載するかとか、その程度の事なんだけど、

たかが日帰りのツーリングには大して荷物も必要無くて、とりたてて慌てて考える事も無いし

と思っていたものだから、いまだに何も考えていない。

そもそも、どこのインターで降りるんだったっけ。

オイル交換といえばオイルフィルターも交換するつもりが、注文したのに全然バイク屋から連絡が来なくて、

いい加減に痺れを切らして催促の電話を入れたら「FAX届いてないよ。」と言われて、

そう言えばFAXといえば、今回のミーティングについて取り上げて欲しいという旨を某バイク誌にFAXで送ったんだけど

全然音沙汰無くて、あぁやっぱり個人レベルのこの程度のミーティングではお話にならないんだね、と

少々寂しい思いをしていたんだけど、ひょっとしたら僕が送ったFAXが届いていなかったのかもしれない

なんて今更ながら思ったんだけど、今更「FAX届いてますか?」なんて聞けないし、

もし仮に届いていて、その上で放置していたとしたら何とも惨めな感じがするので、

どちらにしても寂しい思いをする事に変わりは無いから、もうこのままそっとしておこうと思った。

フィルターや雑誌はまぁ良いとして、僕のバイクのリヤブレーキパッドがそろそろ限界を迎える頃で、

それは確実に手に入れなければいけないから、僕はバイク屋まで赴いて注文用紙を渡してしかと注文してきたけれど、

一週間経った今もまだ入って来なくて、僕は高速道路でリヤブレーキ無しで走らなきゃいけないのかと

ヒヤヒヤした思いをしていたりするのに、懲りもせず峠に行って思いっきり走って思いっきりブレーキ掛けてたりする。

そんな事を思いながら、秋の澄んだ空気を吸って、僕はバイクに乗ってます。

 

単位と文化 2003年9月21日(日)

新刊紹介でとある本を紹介していたんだけど、その中に日本独自の単位である

「尺」とか「坪」などの由来が書かれていた。

一坪とは人1人が一日に食する米が採れる分の広さで、

一反は人1人が一年食するだけの米が採れる広さというのが由来だそうだ。なるほどね。

ISOに則って何もかもがメートル法で表記されつつあるけれど、

そういう古来からの生活に密に関わってきた単位というのも大事なんじゃないかなと思った。

思えばメートル法が標準とはいえ、他の単位もまだまだ使われていて、

例えば鋼材の鉄板の定尺寸法は3尺×6尺であったり、

配管材料やタイヤサイズはインチであったり、ハンマーの頭のサイズはポンド単位であったり、

ゴルフのコースはヤードであったりする。

ゴルフに至っては一度メートル法にしようという動きがあったけれど、

伝統だからと猛反発を食らって結局ヤードのまま使われる事になったとか聞いた事がある。

一戸建て住宅を検討すると「坪」単位も良く耳にすると思うけど、最近は坪であったり

平方メートルであったりマチマチなんだけど、僕は坪の方が何となくイメージが掴みやすくて

例えば敷地面積が50坪というと、まぁまぁな広さかなと想像がつくけれど、

これが150平方メートルと言われると、あれ?何坪になるんだっけ?となってしまってピンと来ない。

世界標準に合わせる事も大切ではあるんだけど、

もっと自国の文化も尊重しなければいけないんじゃないだろうか。

ヤードは尊重するけど、坪や尺はないがしろにするというのは、どうなんだろう。

そんな訳で、これからは日本製自動車の動力性能でトルクを表記する時は

『○○N・尺/rpm』と表記するべきだと思う。

スピードメーターも『○○○千尺/h』と表記するべきである。

だけど、えーと、尺って何センチだったっけ?と悩んでしまうから、やっぱりメートル表記で良いと思う。

 

悲しみの文化 2003年9月20日(土)

親戚の叔父さんが亡くなり、通夜に出ることになった。

こういう時って何を言ってもうわべだけの軽薄な言葉に聞こえてしまいそうで、

普段から無口な僕は、更に無口になってしまって、部屋の隅のほうで存在感無く正座している。

半年ほど前にお祖母さんの葬儀にも出たし、最近は何かと冠婚葬祭が多いと言うか

葬祭ばかりが目立つけど、人に死について考えさせられる年齢になりつつあるみたい。

そうそう葬儀に出る機会も多くは無いけど、それでも何かあると面倒で仕方なかったんだけど

最近はあまりそう思わなくなった。

死んでしまったんだから、今更何をしても仕方が無いんだけど、

色々と故人を偲ぶ風習なのかなと。

例えば僕が住む地域では、遺体を火葬場まで運ぶ時に、運搬人はわらじを履く風習があるらしい。

多分地域によって様々な風習があるんだろう。

今の時代、何かにつけて金が絡むし、テキパキと事務的に進められる様は

あまり風情を感じられるものではないんだけど、

それでもそういうことって日本の古来からの風習というか伝統というか、

日本の文化なんじゃないだろうか。

面倒くさいから簡潔にしてしまおうというのも、何か間違ってるような気がした。

そんな事を、しびれた足を引きつらせながら考えていた。

日本の文化は苦痛を伴うみたいだ。

 

日本新記録 2003年9月19日(金)

ビックリ!日本新記録達成!

なんと2ヵ月半!

81日間!

1944時間!

床屋に行きませんでした!

確か前回6月の終りに床屋に行って、オッサン臭く短くカットされた頭。

でもいくら短くても2ヶ月以上持った試しはなくて、いつも我慢できずに床屋に行ってたし、

この時期だと余計にウザくて1ヶ月半が限界だというのに、

今年の冷夏は理容業界にも深刻な影響を与えていたのです。

てな訳で、新記録も達成したことだし、いい加減に床屋に行こう。

と思ったら、奥さんが「私が切ってあげる。」と。

「・・・・・。」

まぁ、失敗したら丸坊主にすりゃ良いし、切らせてみるか。タダだし。

床屋と違って自宅だから自分の前には鏡が無くて、どうなることかと僕はハサミが入れられる度にドキドキして、

なんて言いながら全然ドキドキしてなくて、あーぁ、もうすぐミーティングもあるというのに僕は丸坊主か。

と、もう気分はすっかり丸坊主で、居眠りしてました。

目が覚めて、頭を洗って鏡を見たら、何とか見るに耐える頭になってました。

所々ぴよーんと長い髪が有りますが、まぁ良いや。

こうして丸坊主ミーティングは、からくも回避されました。

 

プッツン 2003年9月18日(木)

僕の滅多に鳴らない携帯が鳴った。

あら珍しい。誰かしら。またデートのお誘いかしら。

なんてね。奥さんでした。

「TVが突然プッツンって消えました。壊れちゃったのかな?」

はい。そうです。壊れたんです。寿命です。

ウチのTVは27インチくらいだったかな。当時としては結構大型で高かったんじゃないかな。

だけど89年製のパナソニック。もう14年も使ってるんだから、そりゃ壊れるってもんです。

というか、実は既に3年ほど前から壊れてました。

TVチューナーが壊れて映像が出ないんです。

普通ならもう使えないんですが、タイミング良くケーブルTVに加入する事になり、

ケーブルTVは映像信号を送ってくれるからチューナーが壊れれても見ることが出来るのです。

要はTVとしてではなく、単なるモニターとして使ってた訳です。

でもそれも限界が来たようです。突然プッツンと消えました。

まぁ14年だからね。充分元は取ったんじゃないかな。

14年前というと、僕が19の時だからね。

おかしいですね。

このTV、実は昔奥さんが買った物なんですね。

元もなにも、お前金出してねーだろ!ってなもんです。

僕は今まで人が買ったTVをずっと愛用してました。

でもそれも限界が来たようです。プッツン!

 

幸せの象徴 2003年9月17日(水)

週末は天気が良かったから、公園に行くことにした。

広くて遊具が沢山ある公園に、お弁当持ってみんなで行こう。

と、思ったら、当日の朝奥さんが寝込んだ。

僕は仕方なく、1人で子供2人を連れて、コンビニのおにぎりを持って公園に出かけた。

公園は朝から人が一杯だった。

家族連れや、友達グループ。

輪になってバレーボールしたり、親子でキャッチボールしたり、レジャーシートに横になってくつろいだり、

みんな笑顔で、公園はまるで幸せの象徴だった。

そんな人達に混じってウチの子供も楽しそうに遊んでいたけど、

僕はなんだか無性に寂しくなって、砂場で遊ぶ娘の横にしゃがみこんだ。

 

天使 2003年9月16日(火)

ちょっとちょっと、ねぇ聞いてよ。

実はね、今ね、ウチの娘2才なんだけどね、超かわいいのよ。

超カワ。激カワ。ウルトラ・キュート。ウルキューなのよ。

ウルキューで、きゅーってぎゅーって抱きしめたくなるのよね。抱きしめると逃げるけど。

もうこの世のものとは思えないくらい可愛いのよ。

寝てても、起きてても、笑ってても、ご飯食べてても、髪結んでも、髪下ろしてても、もう何やっても可愛いのよ。

羽をつけたら天使になっちゃうかと思う位ね。ほらツヤツヤサラサラヘアーにも天使のリングが有るでしょ。

目の中に入れても痛くないくらい可愛いってよく言うでしょ。正にアレね。

って言いたいところだけど、どう考えても目の中には入らないと思うのよね。

新生児だって3000g前後もあるんだから、ぜってー入らねーっつーの!って1人でツッコミたくなるのよね。

だけどそれくらい可愛いってことなのよ。もう、なんでこんなに可愛いのかしら。

誘拐されるといけないから、毎日ポッケに入れて肌身離さず持ち歩きたいくらい。

そんな2才になる娘がお昼寝してる時にさ、しみじみ思ったのよ。

大きくなったね。ってさ。

だけどさ、大きくなったって言ってもまだ100cmにも満たなくて、僕の腰くらいの背丈なんだよね。

2年も経ってるのに、まだ100cmにもならないんだよ。

人間てさ、成長するのが遅いよね。

今の社会、成人とされるまでに20年掛かるんだよ。20年だよ。20年。

それは身体機能的な成人を意味してるのではなくて、精神的に自立したとされるのが20才であって、

こんな世の中じゃなければ成人は15才かもしれないし、12才かもしれないけど、

現状は一人前になるまでに、途方もない年月を必要としてるんだよね。

これがもし10歳で成人したらどうだろう。

親はすごく楽だろうね。

10年後にはまた自分の新たな人生が始まるんだよ。

それならもっと子育ても楽だろうに。

なんてことを思いながらも、きっと娘が嫁ぐ時は今のこの天使の様な2才の頃を思い出して

僕は人目もはばからずに号泣するんだろう。

長い年月を掛けて育て上げることが出来るというのは、幸せでとても良いことなのかもしれないね。

 

エボ 2003年9月15日(月)

ダンディな男は小物にもさりげない気配りを欠かしてはいけない。

ダンディな男のアイテムの筆頭といえば、腕時計。

シャツの袖からチラリと見え隠れする、チラリズムなダンディズム。

時計は大別してデジタルとアナログが有るんだけど、時計といえばやはりアナログ。

例えばウチに有るカシオのデジタル腕時計プロトレック。

時計、ストップウォッチの機能は言うに及ばず、気温、気圧センサーを内蔵し、高度計算が出来る上に

方位まで分かるという、もうこれは腕時計と言うレベルではないというか、測定器というか、フィールドギヤそのもの。

対してウチにあるアニエス・ヴェのアナログ時計。

一応クロノグラフ風ではあるけど、最短秒針が1秒でしかなく、ハッキリ言って只の飾りというか、ムダ。

役立たずクロノ。まぁ本物のクロノグラフはちゃんと1/10秒程度は計測出来るだろうから

機能的には問題ないんだろうけど、それでも機能はデジタルには到底及ばない。

だけど、機能的にはデジタルの方が高機能ではあるんだけど、

時計そのものの機能のみを考えるとやはりアナログに勝る物は無い。

デジタルの一目で時間が分かるというのは一見便利そうではあるけど、

自分の頭の中で時間を解釈するのに一度アナログに置き直してたりするから、

それなら結局アナログの方が良いじゃないか。

それは正確な時間、何時何分何秒ということが知りたいのではなく、

おおよそ何時だということをパッと一瞬見ただけで判断できるということ。

そんな能書きはどうでも良いんだけど、僕は腕時計はアナログが好きで、

ウチに有る時計もプロトレックよりはアニエスのアナログを使っている。

そのアニエス、いつの間にかクロノの針が1つ取れてしまった。

まぁ元々がインチキクロノだから別に針が1個取れたからといって何ら支障は無いんだけど、

と言うか、クロノグラフを持っている人は結構居ると思うんだけど、

そのクロノグラフを活用した事がある人って一体何人居るんだろう?と思える程度のもので、

少なくとも僕はクロノグラフを必要とする場面に遭遇した事は無いし、

もし仮にタイム計測をする必要性が出てきたとしたら、僕は腕時計は使わずにストップウォッチを使うだろう。

クロノグラフレベルでのタイム計測が必要な場面というのはかなりシビアな時間計測を求められるはずで、

そういうシビアな計測をするならストップウォッチの方がずっと使いやすいはずだ。

そうは言ってもあのメカメカしいクロノグラフは僕の憧れでもあったんだけど、最近はどうもウザくて、

特にアニエスのクロノなんてまるで役立たずな代物で、針の精度も悪くて

こりゃ中身はセイコーのアルバだなってのが見え見えで興ざめしてしまって、

やはり大人の男が愛用するにはデザインと機能は高次元で融合していて欲しいのです。

でも僕はコレクターではないし、時計マニアでもないし、要は自分の納得出来る時計が1つ欲しいだけで、

それがオートマチックだろうがクウォーツだろうが太陽光発電だろうが、原子力発電だろうが、

気に入れば何でも構わない。

そんなタイミング良く壊れて?くれたアニエス。

いやいや、アニエスが悪いわけじゃないんだ。

ブランド物にしては良心的な価格だし、ちょっとこだわりといった感じがして

さりげないお洒落には良いんだろうけど、本物志向の僕には少々そぐわない点があるというだけのこと。

そこで僕は、ここで1つ本物志向な良いアナログ腕時計が欲しいと思った。

だけど有名メーカーの腕時計はベラボーな価格で到底僕が手に入れる事が出来る値段ではないし、

それだけの金を支払ってまで欲しいと思えるモデルも無かったし、

機能だけを考えたら別にそんな有名メーカーものじゃなくてもカシオの3000円で充分なんだし、

だけど大人の男が愛用するんだからやはりこだわりの逸品が欲しいのです。

でも実際には時計を買う余裕など僕には無くて、でもそんな事を漠然と考えていた時に、

とある雑誌の腕時計特集で僕の琴線に触れる逸品を見つけた。

スイスのモンディーン社のエボ。

価格も3万円前後と手頃。

ルーツは鉄道用時計で、シンプルかつ機能的で、一切のムダが無いのだけれど、かといって無骨でもない。

欲すぃ。これは欲すぃ! ダンディな僕チンにうってつけじゃないか!

きっとコレを着けていても誰一人気にしないであろうマイナーな感じがするものの、

どうせ時計なんて自己満足でしかないんだから、自分が納得できりゃいいんだよ。だから買おう。

と、思ったけど、仕事で腕時計がボロボロになってしまう僕は、

ほとんど使う機会が無いから不要だという事に気がついた。

 

分かりません 2003年9月14日(日)

僕が学生の頃、中学や高校の頃、先生から出された問題に対して「分かりません」と答える事は

ご法度とされていた。

それはある意味当然とも思えるんだけど、出された問題に対して全く考えることもせずに

次の回答者に問題を丸投げしてしまっては、何の解決にもならないし、何の役にも立たない。

例え間違えてもいいから、自分で導き出した答えを述べろと言いたいんだろう。

だけど社会に出ると、ハッキリ答えが出せない時もあるんだよね。

答えが幾つもある場合。

答えが見つからない場合。

正しい事が間違いとされる場合。

間違っている事がまかり通ってしまう場合。

そんな事ばかりで、実際に生きていく上では「分かりません」の連続なんだ。

「今晩のおかず、何が良い?何か食べたい物ある?」

「う〜ん、分からん。何でも良いよ。」

「分からんってなによ。何でも良いが一番困るのよっ!」

だけど僕には、相変わらず「分かりません」は許されないみたいだ。

 

本望 2003年9月13日(土)

車やバイクの運転をしていると、ヒヤッとする危うい場面に遭遇した経験は誰でも有るんじゃないかと思う。

珍しく車に捕まらずに快適に国道を流し、緩やかな左カーブを抜けると僕の前に対向車が現れた。

居るはずのない僕の車線上に。

幸い僕はイン側についていたから接触することなくやり過ごす事が出来たけど、

もしあの車と接触していたら今こうしてつぶやきなど書いていられなかっただろう。

あの速度で衝突すれば、きっと助からない。

そんな自分の死について、他人事のように冷静に考えてる自分が居る。

いつ死んでもおかしくない物に乗り、いつ死んでもおかしくない状況に身を置いている。

もっとクールに。もっとクレバーに。

バイクで死ぬなら本望だ、なんて僕は絶対思わない。

バイクに乗って痛い思いをしながら昇天するよりも、女に乗って気持ち良く昇天する方がいいじゃないか!

 

脱力感 2003年9月12日(金)

タルい。

無性にタルい。

体調が悪くて体がダルいわけじゃないし、仕事が嫌で仕方ない訳でもないけど、

時々僕をこの脱力感が襲い、無気力になる。

無気力。ロー・テンション。激ロー。何もやる気が起きないし、全ての物事がどうでもよくなる。

仕事で修理を頼まれても、いつもの様に「ハイ!喜んで!」なんて言えなくて、

あからさまに不機嫌そうな顔をする訳でもないけど笑顔で応える訳でもなくて無気力な顔で、

そもそもいつも「ハイ!喜んで!」なんて言ってないし。

眠い訳でもないし、サボりたい訳でもないし、ただゴロンと横になってボゲェ〜っとしていたい脱力感。

女性は周期的に生理が来て、その都度イライラしたり精神が不安定な状態に陥るみたいだけど、

それなら同じホモサピエンスな男だって周期的に精神が不安定な状態に陥ったって不思議じゃない訳で、

きっと僕の中で描かれるサインカーブの様なバイオリズム曲線が、今は丁度底の部分なんだろう。

脱力感に襲われながら、ふと考える。

僕は一体何をしたいんだろう。

日々繰り返される日常の先に何を求めてるんだろう。

毎日毎日会社に赴くのは、つぶやきを書く為ではないはずだ。

 

驚異の上目遣い 2003年9月11日(木)

SRXに乗り始めてからしばらく経ち、随分と乗っていなかったロードバイクにも慣れてきたものの、

どうしても馴染めないことが1つある。

僕は目が悪くて、メガネを掛けなければ普段の生活にも支障があるくらいだから

運転免許の条件にも「眼鏡等」としっかり書かれているんだけど、そんな事書かれなくてもメガネ無しでは運転出来ないんだけど、

このメガネがなかなか曲者。

ヘルメットを被る時に厄介というのは長年の繰り返しでもう慣れてしまったけど、視界の悪さには困る。

オフロードバイクはその構造上上半身の姿勢に余裕があって、真っ直ぐ走っている時も、

コーナーリングしている時も、姿勢の変化で視界が悪くなるような事は無いんだけど、

ロードバイクは前傾姿勢を取るから上目遣いの様な、睨みつける様な、そんな感じになって、

メガネの上のフチのギリギリの所で前方を見ることになって、しかも僕が普段使ってるメガネは仕事でも使ってるメガネで、

仕事中に機械にガンガンぶつけたりしてツルの部分や鼻当て(って言うのかな?)の部分が変形したりして、

少々左右でズレが生じているものだから、顔を立てて真っ直ぐ見ている分には良いものの、

そういった極端な使い方をすると不具合が出てくる。

SRXは極度に前傾がキツイというほどのポジションではないんだけど、それでも速度を上げる時は上半身を伏せるし、

直線でもコーナーでも顎は引き気味だし、車種によっては顎を引かない方が上手く乗れるという話も聞いたことがあるけど、

一般的には顎は引いて乗るものという認識があるんだけど、視界を確保する為に顎を突き出して乗ると

何とも間抜けな格好になってしまうし、オフでもオンでも顎を引くと、

やるぞやるぞ。やったるでーオレは!というような気分になるし、

そうするとテンションの盛り上がりに対して視界は反比例して、僕のメガネは塩梅が悪い。

ヘルメットは被り難いし、雨降りは曇るし、ゴーグルは制約を受けるし、激しく走るとズレるし、

ジェットコースターでは「眼鏡を外してください」と言われて何にも見えなくて全然スリリングじゃないし、

プールに行っても何にも見えなくてきわどい水着ギャルにウハウハすることも出来ないし、

混浴露天風呂では曇って何も見えないし、

メガネっ娘はウケが良いけど、メガネオヤジは損でしかない。

毎日15分覗くだけでみるみる視力が回復するという驚異のアイテムを買おうと思う。

 

迷惑 2003年9月10日(水)

僕が自宅の居間でくつろいでいると、珍しく僕の携帯が鳴った。

メールの着信音。

はて?誰だろう。たまにメールをくれる友人かな。

と、見てみると、覚えの無い人からのメールだった。

「あの時のエッチが忘れられません。また会って下さい。03−××××−****」

うぉ!?忘れられないほどのエッチ!?

なんてこった!そんな素晴らしいエッチを僕は覚えていない。

ああぁ・・なんて勿体無い。忘れられないエッチを忘れてしまうなんて、もぅバカッ!バカッ!

人生最大の不覚。僕はもう痴呆が始まったんでしょうか。

いつの間に東京の女と忘れられないエッチをしたんでしょうか。

残念です。残念でなりません。

メールに書いてある番号に電話してみようかしら。

なんてね。する訳ねーだろ。

それよりも、こんないかがわしい内容のメール送りつけるんじゃないよ。

滅多に来ない僕の携帯にこんなメールが来たら、奥さんに変な誤解を与えかねないじゃないか。

家庭円満の為にも迷惑メールはやめて頂きたいと思う。

 

交渉 2003年9月9日(火)

新車であろうが中古車であろうが車を買う時に必ず行うのが値引き交渉で、これがなかなか面倒臭い。

普通の買い物、例えばこの前買ったテレビデオ。

僕  「もうちょっと何とかなりませんか?」

店員 「いや、これ以上は無理です。」

僕  「じゃあコレで良いです。」

と、最近は僕もずうずうしくなって一応お約束で値引き交渉をするものの、どこの電気屋さんで購入しても大した金額差は無い。

ところが車となると話は別で、値引き交渉を前提とした商談から始まって、それを鵜呑みにしていたら馬鹿を見る羽目になるし、

しかもそこで交わされる金額もバカにならないものだから、面倒臭いと言ってる場合じゃなくて

こちらも真剣にならざるを得ず、一体いくらの値引きが限度なのかを探るために、

いろいろと勉強、研究しなければいけない。

車雑誌等には値引き交渉の手引きみたいな事が書かれた記事もあるんだけど、実際僕はそこまで細かく

重箱の隅を突付くような事はしたくないというか、車屋さんとて商売だし、営業マンとて人間なんだから

当然ながら限度も有るし、感情もあるのです。

例え2万円しか値引きが無くても納得できればそれはいい買い物をしたと言えるし、

例え20万の値引きがあっても納得できなければそれはお買得とは言えない訳で、

要は他人の状況などはどうでもよくて、買う人の気の持ちようでしかないというのは分かってるんだけど、

でも後から「○○万円値引きしてもらえた」などという話を聞くと、無性に損した気分になったりして、

僕は60点の車を購入する為に交渉を試みる。

9月は決算時期でディーラーとしても車を売りたい時期ということもあって、営業マンも売りたい一心で、

なんとか月曜日中に商談を成立させたいような事を言っていた。

だけど僕はそんなに慌てて買う必要も無いし、アクセラ試乗してから考えたいし、まぁアクセラは無理としても

決算期の9月中に商談をまとめれば良いかなという程度の考えだったし、

大体別にキューブを今すぐ買わなければいけない理由なんて何一つないし、

と言うか、1つだけあったけど、それは奥さんが「欲すぃ〜欲すぃ〜!」って言ってるだけであって、

何度でも交渉するよ僕は。なんせ60点なんだからね。納得するまで買わないよ、僕は。

そこで、とりあえず「○○○万円ポッキリにしてくれたら月曜日にでも買いますよ。」と、

無茶な金額を提示してみたら、当然「それは無理です。」と言われたので、また出直すことにしたんだけど、

翌日「何とか○○○万にしますので、お願いします。」と、朝から営業マンが自宅にやって来たので、

ディーラーに赴いて2日目でうっかり60点の車を買ってしまいました。

 

アクセラ 2003年9月8日(月)

すっかりその気になってしまった奥さんに押され、週末は日産のディーラーに車を見に行く事になった。

3日に発売されたキューブ・キュービック。

実車を見て、試乗をして、商談。

実際に見て乗って、キューブは悪くないと思った。人に勧めるなら、85点くらいは付けられるだろうか。

でも、僕自身が実際に購入を考えた時に、この車に何点付けられるか考えたら、僕は60点が良いところだ。

デザインは斬新だけど、僕にはどうしてもこの車で無ければいけないという程のインパクトは無いし、

3列目のシートは大人では窮屈過ぎて使い物にならないし、コラムシフトも素早い的確な操作はし難いし、

どれをとっても「どうしてもこの車でなければいけない」という理由が見当たらない。

そもそもが運転する悦びを与えてくれる車じゃない。

つまりセレナに対して170万円の魅力が有るのか考えた時、僕には無かった。

それに加えて僕は乗り気じゃない理由がもう1つあって、それはMAZDAのアクセラがとてもそそるからだ。

この秋に発売されるアクセラは実質ファミリアの後継車種に当たる5ドアハッチバックモデル。

もともとマツダは悪くないと思っていたし、「GT−Rといえばファミリアでしょ。」と言うくらい僕はファミリアというか

あのサイズのホットハッチが好きで、昔ファミリアを購入することも真剣に検討したこともあったんだけど、

トランスポーターの関係上泣く泣く断念した経緯がある。

それに、ここ最近のマツダは精力的で、意気込みを感じる。

それはデザインの統一性や車の性格でメーカーの個性を主張してるというか、一貫した「マツダらしさ」を感じるからだ。

最近発売されたRX−8はもちろんスポーツカーだから走行性能は極めて高いに決まってるんだけど、

コンパクトクラスのデミオでさえ基本性能が高く、しっかりとした車造りがなされているし、

ワゴン車ですら「走る楽しさ」を味あわせてくれる。

ヒット車に追従して没個性が著しくなった国産メーカーで、一目見てメーカーが分かる車がどれだけあるだろう。

限られた車種だけではなく、あれだけ一貫したポリシーを打ち出すのは容易ではないと思う。

そこにシェアの上位を占めるメーカーとは違う魅力を感じるし、それは車好きを唸らせるもの。

そこにアクセラ。

デミオでファミリーユースはキツ過ぎるし、いくら基本性能が良くてもデザイン的にはピンと来なかったんだけど、

アクセラは素晴らしい。

デザインもさることながら、デミオより一回り大きいサイズはファミリーユースを許容するし、

なにしろあのボディを見ただけでも車体のシッカリ感が分かる気がする。

欧州にも輸出されるこの車、きっとゴルフやフォーカスに匹敵するくらいのしっかりとした車体の造りこみがなされているんだろう。

良いぞ!アクセラ!欲しいぞ!アクセラ!アセロラに似てるけど、ちょっと違うアクセラ。

これは買いです。キューブよりも、僕はアクセラが欲しいです。

ホットなハッチでホット!ホット!

と、webサイトを食い入るように見つめていたら、「大人4人が〜」と書いてあった。

4人乗り?

やっぱりキューブか。

 

ペプシ 2003年9月7日(日)

ウチに帰りPCの前に座ると、なんか視線を感じる。

むむむっ、この部屋には僕しか居ないはずなのに、視線を感じる。

もしや誰かが僕がハァハァ言う様を覗こうとしてるのか?

それとも今まさに泥棒に入ろうと思ったとか。この金持ちそうな一戸建て住宅を狙おうかと。

貴様!何者だっ! と振り向くと、棚の上にセイラとララァが居た。

ペプシのオマケのボトルキャップの。

ボトルキャップを集める趣味など無かったから僕は全然知らなかったんだけど、

最近のペプシのボトルキャップのオマケはガンダムシリーズらしい。

セイラとララァの他に、ガンダムとザクの胸像、ガンダム、ジム、グフ、旧ザク、ゴック、ギャンなどのフィギュアが有る。

スーパーで働くお義母さんが、僕のために持ってきてくれたんだそうな。

何だかガンダムマニアのオタクと誤解されてるんじゃないかと心配してしまうんだけど、

でも沢山並んでると何だか楽しい。

ララァは3つも要らないけど。

さて、奥さんも交えてひとしきりガンダム・ボトルキャップ話で盛り上がったところ、

「近所のスーパーでも売ってたよ。袋から出してあって中身が何か分かるようになってたよ。」と、奥さんが言う。

僕はお金を投じてまで集める気は全く無かったんだけど、欲しい物だけを買えるなら良いかもしれない。

ズゴックだよ。ズゴックが足りないから、ズゴック買いに行こう。売れちゃうといけないから今すぐ行こう。

20時閉店のスーパーに19時50分に駆け込み、棚に置かれたペプシコーラを漁る33才男性会社員。

あった! 有ったよ母さん! ズゴックあるよ! 他にも足りなかった物が有るよ。

結局僕は目の前に置かれたガンダム・ボトルキャップの誘惑に勝てず、

ズゴックとザクだけのつもりが、いつの間にかギレン・ザビまで買い物カゴに入れていて、

結局全て揃えるが為にペプシコーラを購入した。

10本も。

ペプシは商売上手だ。

 

人が悪い 2003年9月6日(土)

金曜日というのに仕事が少し遅れて、帰りに峠に寄るには微妙な時刻になってしまったけど、

週末だからという分かったような分からないような理由をつけて、仕事帰りに再び峠攻略に出かけた。

何となくコツを掴みつつあるんだけど、一人で走っててもつまらないし、

暇なローリング族(笑)でも居ないかなと思ったけど、こんな平日の夕方に峠走ってるヤツなんて

仕事の営業車かトラックくらいで、そうそうバイクやスポーツカーにはお目にかかれない。

日暮れ間近になってようやく某峠に着き、さぁさっさと走りましょうと思ったら、

麓に見慣れないバンが停まっていて、周りにハデな服を着た人が数人ウロウロしているのが見えた。

なんとトランポにバイクを積んで走りに来ていたようだ。

派手な色の服は皮ツナギだった。

まるで雑誌の撮影みたいだ。凄いな。

そんな彼らのお手並み拝見と行きたかったんだけど、どうやら休憩中か帰り仕度みたいで

派手なツナギ君は出てこなかったんだけど、丁度良いタイミングで僕の前に発進して行ったバイクが居た。

あのトランポ集団の仲間だろうか。ちょっとヤリそうな雰囲気だ。

あぁ、前を走るライダーが居ると張り合いが出るなぁ。

丁度良いや。お手並み拝見といこう。

ストレートを加速していく前のバイクを、身を伏せて追走してみる。

意外に圧倒的な速度差は感じられない。丸い2つのテールランプが見える。CB1300SFかな。

前のライダーは僕の存在に気がついただろうか。

リッターバイクだからって、ストレートで振り切ろうなんて考えが甘いよ。

次は回り込んだコーナーでパワーが生かしきれないからね。

そこを立ち上がると、これまた回り込んだコーナーが連続してパワーが使えないし、

素早い切り返しが要求されるからビッグネイキッドでは苦しい場面だ。

2、3コーナーを抜けるとCBの後ろを取れる。

短いストレートで加速するものの、SRXを振り切るまでには至らない。

パワーが使い切れないというのはGSX−Rで散々思い知らされたからね。

その程度の走りでは、ノーマルのSRXですら振り切ることは出来ないよ。

今頃CBのライダーは焦ってるだろうか。

何だ何だ?この後ろから追い上げてきたバイクは。

僕チンのサイレンサーを替えたイケてるCB1300に着いてくるなんて、一体何者だ?

R1か?いや、GSX−R1000か!

うおっ!何だこりゃ!古臭っ!SRX!?

しかもサイレンサーすらノーマルな!?

しかもライダーは作業着のオッサンだし!?

しかも作業着のズボンの裾から靴下見えてるし!?

僕チンはこんな野郎に突付かれてたのか!

ショック! きっと悪い夢に違いない。もう帰る!

と、思ったかどうかは知らないけれど、CB君は途中でUターンして下って行った。

ここに走りに来るライダーは皆麓付近の比較的速度が乗るコーナーを行き来してるようで、

実際僕も以前はその走りやすい辺りを上ったり下ったりしていたんだけど、

走りやすい所は何も考えなくても誰でもある程度は走れてしまうんだよね。

むしろそこから先の入り組んだ路面の方が練習になるんじゃないかと思い、

CB君、僕を振り切りたかったら、この先で練習したまへ。と言ってあげたかったけど

自惚れるなよ小僧。SRXの性能のお陰だという事を忘れるな!

と言われそうなので止めておいた。

作業着のオッサンが乗る単気筒バイクに突付かれるのは屈辱的だっただろう。

もちろん最新レプリカマシンなどを持ち出されたらまるで歯が立たないだろうけど、

だけどシングルマシンって案外速いんだよね。

だから面白い。

大排気量マシンを突付けば屈辱的な気分を与えられるし、

もしブッチギられても「だってシングルだから仕方ないよ」と言い訳出来るし、

あぁ、僕って何て人が悪いのかしら。

 

自己嫌悪 2003年9月5日(金)

最近好天続きということもあって、僕はほんのりと秋の気配を感じる夕暮れ時にバイクを堪能する。

いつものお決まりの道を外れ、某峠道に行ってみることにした。

GSX−R1100やCB750に乗っていた頃、よく走った道だ。

昔は向こう側へ開通していなかったからほとんど車が通らなくて快適な道だったんだけど、

道が開通すると交通量も増えて一般の車やトラックもボチボチと走るし、

そのうちコーナーにはデコボコシマシマの減速帯が出来てしまい、

気持ち良く走ることが難しくなってきて、それにオフロードをメインにした事もあり、最後に走ってからもう随分経つ。

久しぶりに走ったその峠道は相変わらずだったけど、思ったより窮屈に感じた。

小さくて軽快なSRXでも狭く感じる。

いつもの道なら気持ち良く軽快に走れるのに、この峠を走ると狭くて息苦しくて、ペースを乱される。

おかしいな。GSX−Rでも走っていたはずなのに。

何かに取り憑かれたんだろうか?あぁ、何か人気の無いトンネルが怖いよ。

SRXには乗れてるつもりだったのに何だかがっかりしてしまい、意気消沈のまま僕はそそくさと帰途についた。

いやいや、こんな事ではいけない。どんな道でもスムーズかつ気持ち良く走れなければいけない。

霊のせいにしていては、いつまで経っても向上は見込めない。

どうしてこうも走りにくいんだろう。どうも気になって、翌日もいそいそとその峠に出掛けて行った。

気持ち良く走れるいつもの道と何が違うんだろう? いつもの道と、僕の走り方は何が違うんだろう?

実際に走りながら考えた時、回り込んだコーナーが多いことに気が付いた。

比較的回り込んだコーナー、要はヘアピンカーブの様なコーナーが連続していて、

どうしてもダラダラと曲がる格好になってしまい、更に次のコーナーまで直線がほとんど無いケースが多くて

ラインに自由度が無く、それに加えて傾斜も結構キツイから上手く走らないと失速してしまって気持ち良くない。

いつものお決まりのコースは比較的浅いカーブが多く、次のコーナーまで余裕があるから

コーナーの進入ラインも自由度があって、大して何も考えなくても気持ち良く走れてしまう。

そこで、シマシマのデコボコに揺さぶられながら考える。

次のコーナーのアプローチに対して、コーナーの出口からどの様なラインを描けば良いか?

左に回り込んで即右に回り込むようなカーブが連続し、セオリー通りにアウト・イン・アウトのラインを取ると

次のコーナーでインに着いてしまって曲がれないから減速、そして失速。

ここはアウト・イン・インで次に繋げるとか、イン・イン・アウトで抜ける方がベターだとか、

クリッピングポイントはもう少し奥に取らないと曲がれないとか、スムーズに走るには絶えず考えなければいけない。

しかも、SRXのエンジンはシングルの割にフレキシブルで、低回転から高回転まで使えて扱いやすいんだけど、

それでも峠の登りを元気良く走ろうとすると限られた狭い範囲を外さないようにしなければならず、

ギヤの選択に悩まされる。5速では足りない。もっとクロスした6速が欲しい。

でも、難しいけど攻略し甲斐があるというもの。

自己嫌悪に陥りながら、今日もデコボコシマシマに揺さぶられながら考える。あーまた失敗した。

 

苦笑い 2003年9月4日(木)

世の中にはストレスに強い人と、そうでない人が居て、

ストレスに強い人は、鈍感でいい加減で他人の話を聞かなくてマイペースで会議中も平気で昼寝が出来る人で、

嫌な事があっても一晩寝ればすっかり忘れて、昨日食べたご飯も思い出せなくて、貴方痴呆ですか?というような人で、

それは僕です。

逆に弱い人は、神経質で細かな事がいちいち気になり、些細な事でイライラする人で、

それは奥さん。

イライラの根源は、事が自分の思い通りに行かないからじゃないかと思うんだけど、

例えば車で言うと、走ってる時に、前に極端に遅い車が居た。あぁ〜もう!イライラする!

待ち合わせ時間ギリギリなのに、思わぬ所で渋滞にハマった。あぁ〜もう!イライラする!

人に対しても同じで、でも自分と同じ考えや嗜好、行動をする人なんてそうそう居るもんじゃなくて、

そんな事は当たり前なんだけど、自分のペースを乱されて苛立つ。

子供もそうで、子供は未熟だからこちらの思惑通りには行動しないし、先を予測して行動することもしないし、

かといって放っておくと何をしでかすか分かったもんじゃないし、結果的に子供につきっきりになってしまって、

そうして子供に振り回されると自分の思い通りに事を進める事は困難で、いつも多大なストレスに曝されることになる。

そして、ストレスに強くない奥さんにしわ寄せが来る。

言う事を聞かない長女に対して「もうあんたなんか育てたくない!」と言い出した。

僕に向かって「子供と一緒に実家で暮らしてよ。」と。

僕に、長女を連れて実家に帰れと。とほー・・・

僕1人だけなら奥さんの気が収まるまで実家で過ごしても構わないんだけど、子供が一緒となると困った事になる。

長女は保育園に通ってるから、毎日毎日保育園の準備をしなければいけないし、保育園まで送り迎えしなければいけない。

僕の両親だって仕事や都合があるんだから、毎日長女の面倒ばかりは見ていられない。

些細な事で苛立ち、くだらない事で怒りをあらわにし、そんなに目くじら立てて怒らなくても良いじゃないか、

というのは奥さんも分かってるんだけど、だけど感情のコントロールが効かなくて、

苛立ちの理由が生理なら一週間もすれば落ち着くんだろうけど、そうじゃないと少々困った事になる。

専業主婦は毎日が日曜日みたいな生活で、なんて恵まれた生活なんでしょう。と思えるんだけど、

傍から見てるよりはずっと大変で、毎日家事や育児に追われる。

あたしんち!の母さんみたいに毎日グーラタと過ごしてるみたいに見えるけど、

それが無ければ僕の生活は成り立たない。

奥さんが居なければ、家族は生活していけない。

社会に出れば嫌でも色々な人に会う事になり、ポジティブに考えれば

様々な考え方に触れることで気持ちを切り替えることが出来るけど、

専業主婦の世界は閉鎖的で、内に篭りがちになって、1人で考えると思考も偏って極端になりがち。

「分かってるんだけどね。」と、苦笑いする奥さんに危機感を覚えた。

自分の事以外で神経を使い、束縛される事って、本当に幸せなのかな。

「週末、子供の面倒見るから出掛けてきたら?」

僕は、そう言うのが精一杯だった。

「出掛けたまま帰って来なかったらどうする?」と聞く奥さんに対して、僕は苦笑いするしかなかった。

 

すり抜け 2003年9月3日(水)

バイクとすり抜けは切っても切れない関係って一体誰が決めたのかは知らないけど、

すり抜けしないなんて馬鹿じゃねーの?と、いう意見から、

すり抜けなんかするもんじゃない。絶対にしない。という意見まで様々なんだけど、

僕自身はどうなのかというと、時と場合によってはするという程度で、

何が何でもすり抜けする!というほどのものではないし、絶対にしないという訳でもない。

例えば、出勤途中にエンコした。

うぉっ!こんな時にこんな所で!どうしよう。困った。遅刻しそうだ。キック!キック!キーック!

何とか掛かったものの、うぉっ、会社に遅刻しそうだ!

なんて時は、あらゆる手段を使って前に出る。

それに、真夏の炎天下の昼下がり。渋滞にハマった。

暑い。ただじっとしてるだけでも暑い。眩暈がして倒れそうだ。なのになんだ、隣のこの車は。

うふふ♪渋滞してるけど良いの。だってダーリンと一緒だから。お気に入りのMDを持って来たのよ。

エアコンの効いた快適な車内でダーリンと2人きり。2人でお気に入りの音楽聴いて、私幸せ♪

なんて車に囲まれて、アスファルトの照り返しと、エアコンをフル稼働させるエンジンの放熱に包まれて、

あぁ、コレジャ地球モ温暖化スル訳ダヨネ。なんて朦朧とした意識の中でニコルさんのような事を考えたりして、

やってらんねーっつーの。真面目に渋滞にハマってたら倒れるっちゅーの。熱中症になるっちゅーの。

エアコンの無いバイクはすり抜け可。僕が今決めた。バイクはすり抜け可。どんどんすり抜け可。

などとすリ抜けする訳だけど、それでも時間に追われていない時、車は詰まってるけどそれなりのペースで流れてる時は、

無理にすり抜けする必要もないから僕は大人しく車の後ろを走っている。

大体、すり抜けの何がイヤかと言うと、すり抜けや追い越しで抜かした車がいつまで経っても自分の後ろに居る場合。

なんだよ。無茶して抜いたくせに、お前いつまでオレの前に居るんだよ。ウザいんだよ。とっとと失せろよ。

なんて思われてしまって、あぁ早く前に行かなきゃと、再びすり抜けで前に出るものの、そこで抜かした車にまた、

なんだよ。無茶して抜いたくせに、お前いつまでオレの前に居るんだよ。ウザいんだよ。とっとと失せろよ。

なんて思われてしまって、あぁ早く前に行かなきゃと、僕は延々とすり抜けする羽目になってしまって、

そのうちうっかり車のドアミラーに接触させて、怖いにーちゃんの車に凄い勢いで追いかけられてしまって、

もうすり抜けなんかするもんか!と、思ってしまうのです。

そんな僕でももう1つ、なるべくすり抜けしようと思うシチュエーションがあって、

それはその先に気持ちの良いコーナーがある場合。

そこで抜かす。おじさん、悪いけどすり抜けさせてもらうよ。この信号でスタートダッシュを決めると、

次の信号で気持ち良く右コーナーを決める事が出来るからね。ご免やっしゃ。ご免やっしゃ。

と、僕はオジサンが運転するバンをすり抜けてシグナルダッシュ!

よし、絶妙なスタートだ。そろそろ次の信号が青に変わるはず。変わる・・はず?変わらない。変わらないよ。赤のままだよ。

見事なまでにタイミングを外され、見事なタイミングですり抜けで抜かしたオジサンが追いついた頃に信号が変わり、

僕は気持ち良く右折する事が出来ずに、すり抜けで抜かしたオジサンを従えてノロノロと車の後ろを付いて走り、

道路が2車線になると、すり抜けで抜かしたオジサンに抜き返された。

オジサン、左車線走ってるのに!

オジサン、いかにものんびり走ってるのに!

もうすり抜けなんかするもんか!

 

インプレッション2 2003年9月2日(火)

もうフォーカス。僕はフォーカス買うよ。誰が何と言おうがフォーカスだもんね。

そんな気分の日曜の昼下がりに、友人がキューブを試乗させてくれた。

わざわざ休日に何の得にもならないのに僕のウチまで来てくれた。

乗っとけ。この際だから乗っとけ、代車だからガンガン乗っとけ、と。そこまでされては乗らない訳にはいかない。

まぁ乗ってやるか。キューブ。僕はフォーカスな気分だけど、乗るだけ乗ってやるよ。高飛車にキューブ。

実際に走ってみると思ったよりも良い出来で、室内も広くて使い勝手は良さそうだった。

何より、「え?性能?そんなのどうでも良いじゃん。」と思わせてしまう、そんな雰囲気がある。

全然インプレになってないけど、僕の勝手なインプレなんて他人からしたらどうでも良いだろうし、

これを読んで「よし、車買おう!」なんて考える人は居ないだろうし、

僕がアレコレ言わなくても、きっと雑誌で詳細に紹介してるだろうし、

きっと3列になってもこの車は売れるだろう。

ただ、思ったよりも実車は大柄で、ウチが替える要因である「小柄で取り回しが良い車」という点においては

決定的なアドバンテージを築く事は出来ないと感じた。

後部ドアはワゴンのようなスライドドアじゃないから、狭い駐車場では使い勝手も劣るだろう。

しかし、僕は何もキューブに対して否定的な考えを持ってる訳じゃなく、結局の所、最終的に決断する要因は

好きか嫌いかであって、好きなら多少の不具合も目をつぶれるというもの。

つまり、僕が一番懸念してるのは奥さんの移り気な気持ちであって、安い買い物じゃないんだから、

新しい車を買ったは良いけどまた数年後に「やっぱり○○の方が良かった。」などと言われては困るのだ。

新しい車は良いに決まっている。性能や使い勝手は、これからもより洗練されていくだろう。

それでもなお乗り続けようと思うのは、つまるところ、単純に好きか嫌いかに掛かってくるんじゃないだろうか。

だから使い勝手や取り回しだけではなく、本当に気に入った車かどうかというのが一番重要な点。

室内が狭かろうが、大柄で億劫だろうが、僕は気に入った車に乗り、乗ったからには朽ち果てるまで愛用したいんだ。

そんな事を考えながら試乗から帰ると、奥さんに「一体何処まで試乗に行ってんのよ!」と言われた。

 

インプレッション1 2003年9月1日(月)

一度考えてしまうと「欲しい。欲しい。何が何でも欲しい。とりたてて必要と言う訳でもないけど欲しい。」と、

思えてしまって、ウチの車も現状の使用には何ら問題無いのに、

奥さんは図書館に行ったついでに月刊自家用車を借りてきて、次期マイカーの検討会が始まってしまった。

しかしキューブとなるとマニュアル・トランスミッションは選びようが無く、

それならば以前検討したフォード・フォーカスでも良いじゃないかと思い、

ネットで検索すると、近くのディーラーに希望の色の中古車が手頃な値段で出ていたから、

それじゃあ見るだけ見てみようかと、フォードのディーラーに出掛けていった。

そこで今日はフォーカス・インプレッション。

残念ながらネットで見つけた赤色のフォーカスは既に売れてしまっていて、

ありきたりなシルバーと、薄いグリーンメタリックのフォーカスしか無かったんだけど、

中身は一緒だろうから実際に見せてもらうことにした。

僕が一番懸念していたのは後方と、斜め後方の視界で、その視界が悪いと極めて運転し難いんだけど、

カタログの写真を見る限り、割と高い位置にある傾斜のきついリヤウィンドウや、

特徴的なリヤコンビネーションランプが組み込まれているガッシリとしたCピラーが、

後方視界の妨げになるんじゃないかと思えた。

しかし実際に運転席に座って見ると視界はすこぶる良くて、後方も、斜め後方も必要な部分はきちんと見えて、

バックミラーを見ても視界を邪魔する物は無く、いかにも運転しやすそうな感じがする。

そんな事は当たり前だろうと思うかもしれないが、以前トヨタのWILL−VSの展示車両に座った時、

あまりの視界の悪さに閉口した事がある。

リヤサイドのガラスが小さくて斜め後方が良く見えなくて、すごく圧迫感があった。

これでは危なくてとても運転する気にならない。

また、視界を確保する為に開口部を大きく取ると車体剛性が弱くなって運転中も不快になってしまう。

WILL−VSは個性的なデザインではあるんだけど、結局デザインの為のデザインであって、

対してフォーカスは機能に裏打ちされたデザインで、デザインによって機能が損なわれていない事が分かる。

177cmの僕が座ってもヘッドクリアランスは充分で、リヤシートも充分実用に耐えうるスペースが確保されているし、

ラゲッジスペースも外観から想像する以上に広い。

「せっかくですから、試乗してみて下さい。」という営業マンの勧めに、いそいそと乗り込んでみる。

試乗車は2000ccのエンジンを搭載するグレードだけど、基本的には1600も2000も変わらない。

シートもステアリングもアジャスト機能がきちんと備わり、ベストなポジションが得られる。

インパネ周りは今となっては平凡なデザインだけど、操作はしやすい。

ベルトを締めて発進すると、即座に分かる事がある。

アクセルに対してエンジンがでしゃばらないと言うこと。

レスポンスは少々ダルな印象を受けるけど、とても自然でリニアな感じがする。

現行車がどうなのかはしらないけれど、少し前の国産車は往々にして出だしが俊敏過ぎる傾向にあって、

すごく違和感を感じた。

以前乗っていたフォード・フェスティバ、代車で借りた旧型マーチ、それに旧型のカローラワゴンは

総じてその傾向が強く、恐らくこれぐらいのクラスの国産車はみんなこの様な感じがするんじゃないかと思うんだけど、

どうしてこれが受け入れられるのか、誰もこれをおかしいと思わないのか不思議で仕方なかった。

発進時に急激に加速するから危ない。時々立体駐車場から落ちる人が居るが、これじゃ無理も無い気がする。

晴れた日の条件が良い時はさほど苦にならないかもしれないけど、条件が悪くなれば悪くなる程、

この俊敏過ぎる出だしがネックになる。

極端な例かもしれないが、以前知人のカローラワゴンでスキーに出掛けた時、

4輪ともスタッドレスを履いていたのに、上り坂でスタックした。

やむを得ず樹脂製のタイヤチェーンを装着したけど、それでもスリップして登らない。

「アクセルワークが悪いんだよ。もっと丁寧に踏まなきゃ。」と、僕が見かねて偉そうに運転を代わったものの、

やっぱりスリップして登らない。

ほんの少しアクセルを踏んだだけでエンジンが急激に回るものだから、いくら丁寧に慎重にアクセルを踏んでも

繊細なコトロールが出来なくて、タイヤをジワッと回す事が出来ない。

非力な印象を与えたくないからかもしれないけど、これは不快というか、危険ですらあると思うのは僕だけだろうか。

バイクに乗ってる人は分かるだろうけど、アクセルに対してリニアな動きをしないものは、極めて不快だ。

バイクがこんなエンジンフィールなら、とてもじゃないが乗れたもんじゃないはずだ。

そういう変な小細工をしていないフォーカスは極めて自然なフィーリングで、とても運転しやすい。

2リッターのDOHCエンジンは排気量から想像するほど劇的なフィーリングではなく、

ちょっと拍子抜けするほど扱いやすく、下から上までフラットで高揚感に欠けてつまらない印象を受けるけど、

その分運転はしやすい。

多分パフォーマンスの為というよりは、1600に対して全体的に余裕を持たせた感じなんだろう。

そもそもこの車格に対して2リッターエンジンは完全にオーバースペックな気がするし、

これは高速道路以外では1600で充分で、かえってその方がより回す事が出来て楽しいかもしれない。

車体は評判通りすごくよく出来ていて、ガッシリとした剛性感のあるボディと、

フワフワしないサスペンションが安心感を与えてくれる。

この車体の出来に対してマニュアルが選べないのは、残念でならない。

ただ、フォーカスの4ATは出来も良くて、変なタイミングで変速する事も無く、

全く違和感を感じない出来栄えだったから、普段使うにはこれで良いのかもしれない。

そもそもフォーカスは欧州での主力車種でもあって、ライバルにはこのクラスの指針とも言われる程評価が高い

ゴルフが居るわけで、対抗するには基本的な部分はきちんと押えてなければ売れないだろうし、

雑誌でも総じてフォーカスの走行性能については評価が高いんだけど、

日本においてはゴルフに比べるとかなりマイナーで地味な印象で売れ行きは悪くて、かなり勿体無い気がする。

実際に乗ってみると想像以上に良い出来栄えで、運転して楽しい車だった。

かなり欲しくなった。定員が5名というのは少々窮屈ではあるけど、それに見合うだけのモノは有ると感じた。

ウインカーがハンドルの左側にあるのがちょっと困りものだけど。

「よし。買おう。フォーカス買おう。」と、思ったら、キューブを代車に借りていた友人が

「今日返すから、せっかくだから乗ったら?」と言うので運転させてもらうことにした。

そんな訳で、次回はキューブ。

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