こときちのつぶやき

2004年 2月

微妙 2004年2月29日(日)

「日曜日さ、子供連れて実家行かない?」奥さんが言う。

保育園絡みの作業があって、子供が居ると邪魔ではかどらない。

だから僕に、子供を連れて僕の実家に行けと言う。爺ちゃん婆ちゃんも喜ぶし、一石二鳥だと。

さらに「土曜の夜から泊まれば。」とまで。

子供に聞くと、「うん!行く!ばあちゃん家に泊まる!」と言う。

土曜の夜に、僕は子供と着替えやオムツなどの荷物を抱えて実家に行った。

子供はいつもと違う環境にはしゃぎ、両親は孫の顔を見て喜んだ。

だけど、子供と荷物を抱えて実家に向かう僕は、

何だか「もう実家に帰らせて頂きます!」っていう感じがして、微妙。

 

達観 2004年2月27日(金)

保育園の先生が、「こっちゃん(娘の呼び名)って、ちょっと変わってますよね。」と言う。先日も、大好きな体操の先生が「みんな並んで〜!」と言うので張り切って一番前に並んだのに、先生に「おしゃべりする子は一番後ろ!」と言われて、せっかく一番前に並んだのに後ろに回されてしまったんだけど、文句を言う訳でもなく、嫌な顔をする訳でもなく、笑いながら喜んで後に行ったらしい。これに限らず、僕の娘は競争心が無いというか、一番に執着する事があまり無い。特別無理強いしている訳でもないし、我慢している様でもない。子供って、もっとワガママで、何でも一番で、思い通りにならないと泣き喚いて文句を言うものだと思っていたのに、なんてことだろう。娘は5才にして、33才の僕ですらいまだ成し得ない達観した価値観を持っている。

そう。ナンバー1にならなくても良い。周りの人を、友達を押しのけてまで一番になる必要など無いよ。本当に大切な時だけ、ここ一番という所だけ一番になれば。だけど、きっとここ一番という時にでも、一番にはなれないんだろうね。パパと一緒で。

娘のこれからの人生が、どうか幸せなものでありますように。

 

老兵 2004年2月26日(木)

シールドの隙間から入り込む風が暖かい。春の気配を感じるそんな日に、僕は今年初めてのワインディングに出かける。路面を確かめる為に、マシンを確かめる為に、自らのライディングを確かめる為に、慎重にかつ的確に操作し、コーナーを抜けていく。減速、シフトダウン、リリース、バンキング、そしてスロットルオンと共に遠心力とバランスしてシートに身をゆだねる感覚。なんて気持ちが良いんだ。ワインディングこそ、SRXが走るべき所だ。ブルブルと振るえながら振り絞る非力なパワーも、華奢なシャシーも、ワインディングでは全てが絶妙にバランスする。4000rpmから連続したビートを奏でて伸びやかに立ち上がるパワーフィール。これ以上、何を望む物があるだろう。

コーナーリングマシンと絶賛されるマシンがある。それはヤマハのRシリーズであったり、スズキのGSXシリーズであったり、色々だろうけど、そのどれもがズバ抜けたパフォーマンスを発揮する。スポーツ走行に徹した造りのそのマシンは、恐らく僕が乗ってもSRXより速く走るだろう。だけど、それは僕が乗せられているだけに過ぎず、僕は完全にマシンに置き去りにされるだろう。例え600ccクラスであっても、最新のマシンが発揮するパワーは、もはや僕が御しきれる範囲をとうに越えてしまっている。

SRXは良い。僕を置き去りにすることが無い。少々遅くたって構わないだろう。スロットルを全開にし、可能な限り身を伏せ、悲鳴のような振動と共に加速するマシンに「頑張れ!」と言うだけの余裕があること。マシンに引っ張られるのではなく、ライダーが引っ張ってやれること。

1987年製の、たった42馬力の古びたマシンには、まだ僕が介在する余地が残されている。

 

一等賞 2004年2月25日(水)

休みを取ったその日は2才になる下の子供の体操教室がある日で、体操教室というのは幼児と親が一緒に走ったり遊んだりして運動する機会を与えてくれるもので、ウチの奥さんも参加しているんだけど、僕も一緒に行く事になってしまい、しかしながら平日の昼間に参加出来る人なんて主婦に決まっているから、僕は主婦と子供がわらわらと走り回る中、「あぁ、あの奥さん綺麗だなぁ。」とか、「あぁ、こっちの奥さんスタイル良いなぁ。」とか、もう人妻三昧な時間を過ごすものの、平日の昼間に体操教室に来る男性など僕以外に誰1人居ない訳で、非常に居心地が悪く、底冷えのするホールの隅のフローリングの上で膝を抱えてうずくまり、「もう人妻は充分ですから早く終わってください。」と祈るような気持ちだった。

やっとの事で教室は終わったものの、奥さん方は集まると非常に重要かつ緊急を要する会議を行うというのが世の常であり、手持ち無沙汰になってしまった僕は、パワーを発散させる機会を伺いつつある子供と遊ぶしかない。ウチの娘と駆けっこしたり、放り上げたり、振り回したり、引きずり回したり、転がしたり、くすぐったりしていると、仲良しの子供も寄ってきて羨ましそうな顔をする。よし、来い。みんな振り回してやる。僕は自分の娘と共に、他人の子供を放り上げたり、振り回したり、引きずり回したり、転がしたりしなければならなかったけど、子供たちは無邪気な笑い声をあげてとても嬉しそうだった。2歳児とはいえ体重は10kg以上はあって、何度も繰り返せばさすがに息切れしてくるんだけど、「だっこ!だっこ!」と絶え間なく寄ってくる。それを見て、「男の人に遊んでもらった事が無いからねー。嬉しいんだねー。」お母さんが言う。その子のお父さんは、お母さんが「面倒見てよ」と言うと、パソコンを触りながらお菓子をあげるんだそうだ。子供はお菓子が好きだからね。食べてる間は大人しいだろう。だけど、抱っこしたり、ブラブラ振り回したり、アンパンチを食らわせたり、そういう事をしてもらったことが無いんだ。僕は薄っすらと汗を浮かべながら、息も絶え絶えに自分の子供と他人の子供を交互に放り上げ、子供たちは無邪気な笑い声をあげる。「どうだい?楽しいかい?」

子供と一緒に遊び、奥さんから放り渡されたオムツを手際良く替えて「良い旦那さん」を演じ切った僕は、その日確実にポイントを稼いだはずだ。だけど、僕は人妻からのポイントだけで充分で、他人の子供からポイントを稼ぎたくは無い。子供は誰だって自分の父親が一番であって欲しいに決まってるんだから。

 

温泉に行きました 2004年2月24日(火)

今日は会社をサボッって温泉三昧。自宅から車で10分程の所にある温泉に、家族で出かけた。だけど別に優雅な一日を過ごしたかった訳じゃない。

次女がアトピーみたいだ。喘息気味でもある。僕はアレルギー性鼻炎、奥さんは肌が弱く、そういうアレルギー体質は遺伝しやすいそうだ。娘は幸いにして元気だ。肌荒れも少し気になる程度だ。だけど女の子だからね。寝ている時も痒そうだし、やはり親としては何とかしてあげたい。

ウチの近くの温泉、いつも混んでいてゆっくり浸かってられないから行く気にならなかったんだけど、泉質が良くてアトピーにも効果的らしく、遠路はるばる湯治に訪れる人も居る。確かに入るとツルツルスベスベになった。

時々温泉に出かけよう。温泉に浸かって美人になろう。

 

春を前に 2004年2月23日(月)

僕の元に、1通のメールが届いた。交通事故に関する署名を求めるメールだった。被害者は23歳のライダー。昨年、信号無視のトラックに撥ねられて死亡した。形式的なテキストは、1人の若者の人生の終りを意味している。加害者が処罰されたからといって亡くなった人が戻る訳じゃない。だけど、せめて自らが犯した罪を認め、その罪を背負うくらいはするべきだろう。

右折レーンの無い交差点で右折待ちをしている時に、後続車に服を擦られた事がある。衣服が擦れる程車を接近させる。バイクの後にピッタリと着く車。住宅が密集する細い路地を猛烈な勢いで疾走する車。運転に自信が有るからか。それとも無知なだけか。多分誰もが「自分は大丈夫」と思ってるんだろう。自分は事故に遭うはずがない。ぶつからないし、ぶつけられない。万が一の為にちゃんと任意保険だって加入している。そんな何の根拠も無い自信。かく言う僕もそうだ。僕が事故に遭うはずがない。だけど根拠の無い自信は、何の前触れも無くある日突然覆される。僕が今生きているのは必然ではなく、偶然でしかない。誰もが当たり前のように運転している車は、一瞬で人を殺す事が出来るとても危険な物で、任意保険で亡くなった人を生き返らせることは出来ない。

今のドライバーの質が落ちているのか、今だから目に付くのかは分からないけど、あまりに安易に運転し過ぎる人が多い。ドライバーをサポートする数々のデバイスと衝突安全ボディに守られた安楽な空間に甘え、怠慢な運転で交通弱者を邪魔者扱いして蹴散らすのなら、世の中の全ての車は軽トラになってしまえば良いんだ。自分が今、どの様な物を、どの様に扱っているかを自覚できないのなら、ドライバーも対等のリスクを負うべきだ。それ以前に、運転免許を与えるべきじゃない。運転免許証はとても危険な物を扱う事が許された証であって、レンタルビデオの会員証を作る為に有る訳じゃない。

それが分かっていてもバイクに乗るんだよね。乗らずにはいられない自分もまたバカなのかもしれない。随分と暖かくなって、もう春の訪れを感じる時期になったけれど、運転する時は気をつけよう。次に犠牲になるのは、僕かもしれないし、貴方かもしれない。

 

父の思い 2004年2月22日(日)

保育園の発表会を見に行った。

娘も頑張って、歌ったり、踊ったり、演じたり、楽器を演奏したりしていた。

その中の「未来系アイドル」という出し物で、娘が音楽に合わせて張り切って踊っている。

ヘソ出しルックで。

ヒラヒラの短いスカートを履いて。

父さんは

父さんは芸能界など断じて許さんっ!!

 

僕の祈り 2004年2月20日(金)

床屋に行った。前回行ったのは11月の末で、随分と長い間行っていなくて、流石に自分でもウザくて仕方が無かったんだけれど、僕は小遣いを減らされた身であるからして、奥さんに「あぁもう、いい加減に床屋行ってよ。お金あげるから。」と言わしめるために我慢していたんだけれど、どうも奥さんは僕が野暮ったい頭でも一向に構わないらしくて何も言わず、代わりに娘が「パパの頭ぼっさらこいね。」と言うもんだから、5歳児にぼっさらこいだよ。明日は娘の保育園の発表会があるし、保育園で「うわー!ことみちゃんのパパってぼっさらこい!」ってお友達みんなに指を指されては娘が可愛そうだから、ごめんよ。これから満点パパになるべく床屋に行ってくるよ。

さて、今回は女性スタッフに当ったというか、お店には妙齢の女性スタッフが2人しか居ないから必然的に女性スタッフに当る訳で、ただでさえ無口な僕は尚更無口になって、カットの間メガネを外すと視界がボヤけてしまうし、黙って座ってるといつの間にか居眠りしてるんだけど、今回は会話が弾みました。と言うよりは、勝手に話されました。子供の話を。

僕位の年代になると、子供の話なら無難なんだろう。男女共通の話題を考える必要も無くて良いし。だけど僕は気になって仕方が無いんだ。会話しながらカットに集中できるのかどうかが。だから僕は「あぁ、そうですねぇ。大変ですよねぇ。」などと気の無い相槌を打ちながら、カットに失敗して丸坊主にされないように祈り続けていた。

 

アイテム 2004年2月19日(木)

Zippoといえばオイルライターで有名だけど、若かりし頃、オイルライターは憧れでもあった。学生の頃、タバコを吸う友人が使っていたZippo。それを見て、タバコなんて吸いもしないのに指先でスナップさせて、ライターのフタを開ける練習をしていた。タバコが吸いたいんじゃなく、Zippoを使いたいからタバコを吸いたかった時代。

あの頃はただ格好つけたかっただけで、今思えば青臭いだけでしかないけれど、今ならオイルライターも似合う渋い大人の男を演出できるだろうか。だけど禁煙場所が拡大され、喫煙者の肩身が狭くなりつつある今の風潮では、タバコで渋い大人の男を演出するのは難しいかもしれない。ジボッという点火音と、オイルが焼ける臭い。ダンディな男のアイテムは、活躍の場を失いつつあるのかもしれない。

その前に、タバコ銭すら惜しむダンディって、有り得ねーって感じ。

 

暖房器具 2004年2月18日(水)

Zippoといえばオイルライターで有名だけど、そのZippoがカイロを販売しているという。以前バイク雑誌でも紹介されていたし、ご存知の方も多いだろうけど、それが結構売れているみたいだ。

Zippoのカイロと言っても構造は白金の触媒作用を利用した俗に言うハクキンカイロそのものであって、特別目新しい物でもないんだけれど、それが「Zippo」となると売れるというのは、Zippoというブランド名がハクキンカイロというジジ臭さを払拭するからだろうか。ともあれ、使い捨てではないし、燃料はオイルライターと同じだから入手しやすいし、最近100円ショップでもオイルライター用の燃料を売ってるから代用出来るかもしれないし、僕も欲しいし、バレンタインデーはチタンサイコロじゃなくてZippoのハンディウォーマーを誰かくれると「あぁ、あなたの愛はZippoのハンディウォーマーよりも温かいです。」と口走ってしまうし、だけど既にバレンタインデーは過ぎてしまってるし、もし仮に貰えたとしても来月まで借金取りに怯えるような生活をしなければいけないし、それなら自分で買った方が余程マシだし、とは言うものの既に冬も終わろうとしているこの時期に今更買う必要も無いし。

イワタニといえばガス関連商品で有名だけど、そのイワタニがカセットコンロ用ガスボンベを燃料とする携帯ガスストーブを販売している。屋内用とアウトドア用の2種類が有るけれど、アウトドア用の方がメカメカしくてそそるデザインで、僕も1台欲しい。携帯ガスストーブがあれば冬のガレージで鼻水垂らしてブルブル震えて、まるで拷問のような思いをして作業する必要も無いし、携帯ガスストーブだから真冬のツーリングにだって携帯できちゃうからツーリング途中ちょっと休憩する時も、温かい缶コーヒーを買ったは良いけど冷え切った指先を温めているうちにアイスコーヒーになってしまって、ブルブル震えてまるで拷問のような思いをしてコーヒーの中に鼻水が混入してしまって愕然としながら飲み干す必要も無いし。

欲しい。欲しいよ。Zippoのハンディウォーマーと、イワタニの携帯ガスストーブ。だけど、僕に必要なのは冷えた指先を温める為の暖房器具ではなく、冷え切ってしまった懐を温めることで、ストーブで懐を温めてみたら少し胸が痛んだ。

 

おしゃべり 2004年2月17日(火)

子供って面白いね。

いつもしゃべってる。

親と一緒に居る時も、姉妹と一緒に居る時も、友達と遊んでいる時も、1人で居る時も。

僕は、いつから無口になったんだろう。

今のうちに言いたい事は言い、笑いたい時は笑い、泣きたい時は泣きなさい。

大人になると、当たり前の事が出来なくなるから。

 

内山サイズ 2004年2月16日(月)

スノボのブーツのフィッティングをしました。ゲレンデに赴く予定は全くもって有りませんが、とりあえず滑れるように用意はしておくのです。いつ何時「滑りに行こう。」と誘われても「あ、ごめんごめん。準備が出来てないんだ。」と言わなくても言い様にフィッティングを済ませておいて、「あ、ごめんごめん。子供(と言うよりは奥さん)を置いて行けないよ。」と言う為に。

ビンディングをブーツに合わせて、動きの渋いブーツのネジ部分も適度に潤滑しながら、自分の足に合わせるのです。一通り合わせたところで実際にブーツを履いて、ビンディングに固定してみるのです。ゲレンデでカービングする様をイメージしながら、エッヂを効かせる為に向こう脛の辺りに荷重を掛けてみるのです。ハードブーツはピッタリと足にフィットし、向こう脛を通じてボードのエッヂにダイレクトに荷重が掛かる。はずです。が、僕の向こう脛はブーツの中でカポカポ動くのです。金具は目一杯締めてるのにカポカポ。爪先と踵に余裕は無いので、足に対してブーツが大き過ぎる訳ではないのです。おかしいなぁ。最近骨折した覚えはないけど。僕は玄関先でアルペンボードに乗りながら、しばし途方に暮れるのです。

締める所はピシッと締めなければいけないのです。締めるべき所をきちんと締めなければ、物事は上手く行かないのです。僕がイマイチ頑張れないのは、仕事中に靴下がヨレヨレとズレてしまうからに違いありません。パンツと靴下は、やはりピシッとしていなければいけない訳で、僕が仕事に集中できないのは靴下のせいなのです。そこで、どんなに激しく働いてもジャストフィットするように、靴下留めを買いに行きました。ゴム帯みたいな物にベルクロが付いてるヤツです。それさえあれば、もうバリバリと鬼の様に仕事が出来るに違いありません。が、商品棚にはジュニア用しか置いてないのです。暫し悩んだ末、ジュニア用でも何とか使えるだろうということで、買って参りました。ジュニア用。それをジャストフィットさせてみるのです。ジュニア用だから、何とか巻けるかな、と思いきや、長さは充分足りました。と言うか、かなり余ってます。ジュニア用なのに。最近のジュニアってみんな内山みたいなんだろうか。

そして僕は、やっぱり途方に暮れるのです。

 

戦果と鼻血 2004年2月14日(土)

本日は14日である。

世の男性諸君にとっては、1年でもっとも重要な意味を持つ1日であろう。

さて、私の戦果であるが、今年は22個である。

圧倒的である。

その贈り主の内訳を紹介しよう。

生命保険のおばちゃん 1個

ウチの奥さん 1個

お義母さん 20個

以上

圧倒的である。

スーパーに勤めるお義母さんは、僕が甘い物好きと知ってまとめ買いしてくれたのだ。

明治の板チョコを箱で。

70gの板チョコが20枚。1.4kgの板チョコ。

お義母さん、お気持ちは嬉しいのですが、少々度が過ぎませんか?

鼻血が出そうです。

 

3択 2004年2月13日(金)

今日も穏やかな天気だったので、バイクで会社に行きました。

帰宅する時は道路も程ほどに混雑していたので、車の後ろをのんびり走ってると

いきなり後続車が僕のバイクを追い越しました。

前は車で詰まっていて、バイク1台抜いたところで何も変わらないのに、

しかもカーブの途中で追い越してきたので呆気にとられてしまいました。

カチンときたのですが、丁度交差点に差し掛かり、僕は右折、相手は左折しようとしています。

さて、貴方ならどうしますか?

1 何人たりともオレの前は走らせん!方向が違っても追いかけて抜き返す。

2 お腹空いた。とっとと右折して帰る。

3 ナンバーを控えて丑三つ時に藁人形を打ちつける。

僕は藁人形を打ちつけようと思ったんですが、何処に売ってるのか分からなかったので、もう寝ます。

 

芥川賞としやわせかもしれない 2004年2月12日(木)

先日、芥川賞を受賞した若手作家のコラムが新聞に載っていた。どんな内容なのか興味を惹かれて目を通して見ると、それはネット上の日記や掲示板に書かれた文章のようだった。本筋からどんどん外れて、不意に本筋に戻るような書き方で、っていう感じで。というような文末のかなり突拍子も無い文章。そういう文章も読み慣れてはいるし、それがネット上や雑誌なら面白いかもしれないけれど、真面目で正しい日本語しか書かれていない新聞の中では、僕にはなんだかそれが無理やり隙間を埋める為に書かれた文章のように思えた。

それが私のスタンスです。と言われればそうかもしれないし、受賞後に執筆依頼が山のように来て、いちいち丁寧に書いてられるかっつーの。っていう感じで。だったのかもしれないし、フリーライターじゃないんだから与えられたテーマに沿って書く事もないかもしれないし、そもそも新聞社は彼女のその文章をヨシとするから載せてるんだろうし、彼女の文章に秘められたメッセージを凡人の僕は読み取る事が出来なかっただけかもしれないし、実際に彼女の書いた小説は沢山売れているんだろうし、つまり僕がとやかく言う事じゃないだろうし。っていう感じで。

だけど、あえて言うなら、僕は彼女よりも新聞の広告面で紹介されていたしやわせかもしれないの天明さんの方がタイプだ(いや、そういう問題ではなくて。っていう感じで。)

 

冬のバイクとPTSD 2004年2月11日(水)

今日はとても良い天気です。まだまだ寒いといいながらも日中は幾分寒さも和らぎ、晴れた休日にバイクを走らせる人も居ることでしょう。僕は仕事でしたが。

今年の冬は軟弱者を決め込んでバイクには近寄っていない僕だけど、今までは例え真冬でも1週間以上バイクに跨らないのは稀だった。そして転倒の経験が豊富な僕は、冬もまたご多分にもれず幾度か転んだことがある。そんな中で丁度これくらいの時期の、痛烈な1コケを思い出した。

それは何の変哲も無い交差点でのこと。信号が青になり交差点を右折しようとした瞬間、僕は1100ccのバイクと共にアスファルトの上で無様に突っ伏していた。スピードを出し過ぎていた訳でもない。特別ラフな操作をした訳でもない。ただ、右折しようと普通に車体を右に傾け、アクセルを開けただけなのに、あっけなく転んだ。その時僕には何がどうなったかサッパリ理解できなかったけれど、ただ1つだけハッキリと自覚できた事は、そこは真っ昼間の交差点のど真ん中だという事で、バイクの損傷とか、自分の怪我の具合とか気になるのは当然のことだけど、今僕が寝転がってるのは真っ昼間の交差点のど真ん中であるからして、僕はとっさに飛び起きて、3秒以内に200kgオーバーのバイクを起こし、何事も無かったかのような装いでソソクサとその場を去ったけれど、平静を装うには少々派手過ぎた感は否めず、人気の無い路地にバイクを停めて、バイクのダメージと僕の心的ダメージにガックシした覚えがある。真っ昼間の交差点のど真ん中でコケた経験が有るか?あの羞恥と屈辱に満ちた感情を味わった事があるか?アレは相当な心的ダメージを受ける。PTSDになって専門家のカウンセリングを受けなければいけないくらいの痛烈なダメージを受けるけれど、僕はその後それ以上の恥ずかしい経験を積んできたからカウンセリングなど不要なのである。という話ではなくて、なぜ転んだかが問題だ。

「そりゃお前がヘタだからだろ。」と言われれば身も蓋も無いんだけど、いや待て、他にも要因があるかもしれない。というか、他に責任を転嫁したい。さもなくば僕はPTSDになって専門家のカウンセリングを受けなければ、まともな社会生活を送る事も出来ない。そこで考えついたのが、『凍結防止剤』だ。僕が転んだ交差点は、丁度橋の袂にある。この時期になると橋の上が凍結しやすいから、頻繁に凍結防止剤が撒かれる。凍結防止剤は道ゆく車に踏まれて、アスファルトの上には黒ずんだシミが広がっていく。それが思いの他滑るんだ。車では気付かないわずかな摩擦抵抗の低下。繊細なタイヤのグリップに頼るバイクでなければ気付かないわずかな違い。そのわずかな違いはバイクにとって致命的であるにも関わらず、僕は気付くのが遅かった。

この時期は気温が低いからタイヤも温まり難く、本来の性能を発揮しにくいだろう。そして寒さで体は強張り、柔軟な体の動きを妨げられる。しばらく乗っていないのなら、なおさらライディングに適応するまでにかなりの時間を要するだろう。たたでさえネガな要素が多いこの時期、バイクで北に向かうなら充分注意した方が良い。

 

ドーナツ屋のミニスカート 2004年2月10日(火)

ドーナツ屋でラーメンをすすっていると、向かいのテーブルに座る客が目に入った。

少しあどけなさが残るあたり、高校生ではなく中学生の女の子だろうか。

彼女らは、プリクラを張った手帳を広げて楽しげに話し込んでいた。

そのうち、その中の1人が立ち上がりテーブルに身を乗り出して、

とても短いスカートから太ももがのぞいた。

「こんなクソ寒い日に、そんな短いスカート履くなんてご苦労様だね。」

という思いと裏腹に、不覚にも少しドキドキしてしまった。

それにどうだい、首元が大きく開いたセーターから、肩紐が見えてるじゃないか。

え?あれは見せても良いヒモなの?

「なんという挑発的な。君達の父さんは、その格好を見て何も言わないのか?」

という説教じみた思いとは裏腹に、不覚にも少しドキドキしてしまった。

僕の娘も大きくなったら、あんな風になってしまうんだろうか。

あんな友達を連れて来るんだろうか。

父さんは、今から少し心配だぞ。

友達は、顔とおっぱいの大きさで選ぶように、娘によく言い聞かせておこう。

 

3章 2004年2月9日(月)

週末、ロード オブ ザ リングがTVで放映された。

話題になったファンタジー冒険活劇。

気になりつつも、映画館でも、ビデオでも見る事が出来なかったから、

僕はコタツにもぐり込み、TVの前でスタンバイOK。

すると子供が、「これ嫌。でぶやが見たい。」と言う。

でぶやちゃうやろ。石塚は出てるけど、それはメレンゲだろ。

チャンネル争いの末、結局落ち着いて見れたのは子供が寝静まった後だった。

しかし凄い!ファンタジーの世界を見事に表現してるじゃないか!

あぁ、ハラハラする!

崩れかけた石の回廊! 背後に迫り来る巨大なモンスター!

手に汗握るシーンに見入っていると、横から奥さんが

「何ハフついてんの? 3章まであるんだからココで死ぬ訳ないでしょ。」と言う。

なっ・・なんつー事を! あぁ・・ほら、魔法使いの爺さんが死んだじゃないか!

「爺さんはもう歳だから死んでも良いのよ。」

・・・。

旅の仲間が矢に打たれながらも戦い続ける感動的シーンに見入っていると、

「ふぅーん、一番の見せ場ねー。」

・・・。

「私、こういう映画好きじゃないのよね。」

・・・。

いや、もう何も言わないよ。

ただ、お願いだから黙っててくれないかな。

感動の大作が興醒めしちゃったよ。

 

2位 2004年2月8日(日)

寒いのに無理してバイクに乗ることもないだろうし、楽しく走れもしないのに消耗させるのもムダな気がするから、最近はもっぱら車ばかり使ってるけれど、改めて車って楽しいなと思う。

国内において圧倒的なシェアを誇るトヨタは、世界でも販売台数が2位になったという。一方、国内ではシェアの低いマツダが出したアクセラは、欧州カーオブザイヤーで2位に選ばれた。世界22ヶ国から選出された審査員が総合的に評価した結果で、世界の名だたる強豪を押さえて、WVゴルフと同点での2位は大健闘だ。アクセラは新型車ではあるけれど、特に驚くような物は何も無い。それでいてこれ程の評価を得るのは、基本性能がとても優れているのと、手頃な価格だからだろう。ブランドを気にしないのであれば、アクセラは非常にコストパフォーマンスが高い車なんじゃないだろうか。

しかし僕がマツダを評価するのは2位に選ばれたからではなく、5速、もしくは6速のマニュアルトランスミッションをちゃんと用意しているという点だ。しかも「安い車を欲する人の為のMT」ではなく、運転を楽しむ為のしっかりと造り込まれたMT。昔友人のMR2の座席に座った時、狭苦しいほどの圧迫感の代わりに、左手を自然に下ろした位置にシフトノブが有った。スポーツカーのシフトノブは大抵その位置にある。ストロークが短くて精度が高く、コクコクと手首でシフト出来るようにする為には適正な位置に配する必要が有るからだ。だけど今時ウケる大きくて広い車には、運転席と助手席を遮る邪魔な壁でしかない。全体の9割以上がATであるこの国でMTに力を入れても、利益どころか足を引っ張りかねない。

カーオブザイヤー2位という評価を受けても、アクセラは日本で大ヒットする車じゃないだろうし、マツダがシェアを大幅に伸ばすこともないだろう。だけどそれでも良いと思う。広くて豪華で快適な車を欲する人が大半な中でも、運転する事が楽しい車を望む人は必ず居るからだ。RX−8やロードスター・クーペを出し、アクセラにきちんとMTを積んでくるマツダは、今ではマイノリティになってしまった人にとって非常に心強いメーカーだ。世の中の主流は、他のメーカーがいくらでも面倒を見てくれる。

そう言いつつも僕は結局安楽な車を購入し、バイクに乗り続ける限りマツダのそのような車を購入する事は無いだろう。だけど世の中の全てが安楽な車に傾倒しつつある中で、それでもドライバーが操る悦びを提供してくれる国産車を選択出来る余地が残されているのが嬉しかった。

 

寒空とバイクとエクボちゃん 2004年2月7日(土)

僕は、バイクに乗る事で憂さ晴らしをしたくはない。

バイクでぶっ飛ばす事がストレス発散だなんて、子供じみてる。

だから、自分がバイクで走りたい時に乗るんだ。

だけど、最近乗る気になれない。

それは寒いからとか、峠が走れないからとか、タイヤが消耗しているからとか、

いろいろ理由はあるけれど、乗りたいとは思えなかったんだ。

だけど、それでも車庫から出して跨ると、ふと幸せな気分になるんだ。

お気に入りのバイク。

それに跨るだけで思わず頬が緩んでしまう、あの感じ。分かるかな。

僕の視界には、艶めかしい程の美しいラインを描くフューエルタンク、

そしてその右側に、転倒してヘコんだエクボちゃん。

ヘコんだエクボ・・・。

僕は再びバイクを車庫にしまった。

 

コラム 2004年2月6日(金)

いつも読んでるバイク雑誌の中に、BIKERS STATIONがある。

僕は、この雑誌の巻頭に書かれている編集長のコラムに共感する事が多く、

雑誌を手に取ると、まず最初にそのコラムから目を通している。

本屋で。

 

買えよ。

 

バレンタインは不幸の手紙 2004年2月5日(木)

juzoさんのコラムはいつも楽しみにしていて、「へぇ〜」とか「ふぅ〜ん」とか、物事の考え方に感心したりすることしきりなんだけど、2/4の「不幸の手紙は友達の確認」という考え方、それもまたなるほどと思えた。

世の中には皆と同じでなければいけないというか、主流でなければいけないとか、そういう風潮があって、例えばPCにネット。別にネットに繋がらなくたって生きていけるんだけど、繋がないと途端に不安に駆られてはいないか。もっと言えば携帯電話。プライベートで持っていない人などほとんど居ないだろう。携帯が無いと友達と連絡が取れない。だから自分だけ疎外されてる気がして不安でたまらない。だけど自分が生活していく上で無駄な物を極力省いていった時に、携帯は必須とは言えないだろう。「携帯が無いと生きていけない。」なんて言ってる人が居たけど、お前は携帯が無いと死ぬのか? 僕は携帯よりご飯の方が大事だ。自分に本当に必要な物を突き詰めていけば、とてもシンプルになる。

それは物だけじゃなくて、例えばクリスマスとかバレンタインデーとか。恋人と一緒に過ごさないと、すごく惨めな気にさせられてないか。クリスマスに恋人と夕食を共にする事が、いそいそとホテルにしけこむ事が、14日にチョコレートを沢山貰う事が、一体どれだけ重要だと言うんだ。そんなものは不幸の手紙と何も変わらない。

だけど僕は小市民で割り切れもしないから、今日もネットに繋いでチョコが欲しいです。チョコに世界一速いチタンサイコロを添えてくれたら、いそいそとホテルにしけこみます。

 

単身赴任 2004年2月4日(水)

僕が勤める会社、静岡にある同系列の会社を吸収合併することになった。

合併する会社は御殿場にあるみたいだ。

不景気なのに吸収合併かよ。

こっちが吸収されるんじゃないのかよ。

つーか、そんなに好調なら、いまだにカットしてる給料戻してくれよ。

なんて事はどうでもよくて、

静岡。御殿場。

=ワインディング。林道。

いや、御殿場がどんなだか良く知らないけど。

行ってみたいな単身赴任。

3ヶ月くらいならパラダイス。

でも、僕の仕事は工場勤務だから出張も単身赴任も無いんだよね。

静岡。御殿場。単身赴任。

いいなぁー。

 

節分に思うこと 2004年2月3日(火)

会社から帰ると、娘が寄ってきて「パパ、コレあげる。」と言う。

見ると、小さな袋に入った節分の豆だった。

しかも、封が空いている食べかけの豆。

保育園でもらって、半分食べて、「パパにもあげよう。」と思って持って帰ってきたんだろう。

いつも食いしん坊なのに、優しい子。

僕は毎日娘を抱きしめて、ありったけの愛情を注いでる。

そんな娘も年頃になると僕を毛嫌いして、そのうちどこの馬の骨とも分からない男にヤラれるんだ。

あははぁーん!

って言ったら、奥さんに「あんたも同じ事してきたでしょうが。」と言われた。

そうですね。

僕も馬の骨でした。

あははぁーん!

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