こときちのつぶやき

2004年 5月

医者 2004年5月29日(土)

うちの子がアトピーというのは以前も少し書いたけれど、夜寝てる時に痒そうにポリポリ掻いていて、超ウルトラキュートな顔も少しかぶれていて、可愛そうだから医者に連れて行ったものの、なかなか良い医者が無い。噂で良いと聞く皮膚科や、有名な所、昔奥さんが通っていた所、などなど、あちこち行ってはみるものの、噂に聞くより全然ダメだったりする。

アトピーというのは、アトピーに関する文献を読むと必ず「ステロイドは良くない」と書かれている。ステロイドというのはホルモン剤の一種で、確かに一時的には劇的に症状が良くなるんだけど、副作用がある。ここでは省略するけれど、多用したり長期間使うのは良くないと言われているんだけど、噂で良いと聞く皮膚科でもステロイド系が処方されたり、薬についての説明が無かったり、かなりお粗末な対応だ。

そんな折、近所の病院で「アトピーはステロイドでは治りません。」と書かれたチラシが置いてあるのを見た。そこの皮膚科で作ったチラシみたいだったけど、ハッキリと「ステロイドはダメ」と明言している医者も珍しかったし、信頼出来るんじゃないかと思い、奥さんに子供を連れて行ってみるように勧めた。そこの医者は元々皮膚科ではなく外科手術をする外科医だったらしいんだけど、自分の子供がひどいアトピーになり、自分で色々調べているうちに皮膚科が主になってしまったという。処方する薬ももちろんだけど、生活上の注意点も事細かに説明してくれ、しかもなるべく経済的負担が少ない様に気を配られていた。

世間の皮膚科は、結局患者としか見ていないのかもしれない。我が子が実際に苦しんでいるのを目の当たりにし、その苦労を身を持って知って居るかどうか。知っていなければ、あれほど細かい点まで気配りは出来ないだろう。その医者は「本当に患者を治したい」という姿勢を感じた。良い医者ってこういう人なんだな、と思った。

 

岐路 2004年5月28日(金)

なんかさ、ほら、あれだよね、最近さ、なんだかバイク馬鹿になったって言うかさ、いや前からバカっぽかったけど更にバカって言うかさ、つぶやきもここの所バイク関係の話ばっかりだしさ、年甲斐もなく峠でローリング族しちゃったりしてさ、DRはちっとも直さないしさ、こときちはもうオンロード・オンリーで行くのかね。なんて思ってる人が居るかもしれないけれど、多分居ないと思うけど、居ても居なくてもどっちでも良いんだけど、僕は峠バカになる。今シーズン限り。

僕がSRXで楽しむ為には、どうしてもコーナーリングは外せない。ひたすら真っ直ぐな道など、退屈なだけで楽しくも無い。だからバカみたいに晴れの日は毎日のように峠に出掛けて暴走行為を繰り返しているんだけど、僕だってそれが無謀で危険で常軌を逸した違法行為であることくらいは充分分かっていて、センターを割らない、対向車に注意する、コーナーではマージンを取る、前走車を煽らない、猿に注意、空き缶はクズかごに、などなど、自分なりに気を配ってはいるものの、それでも絶対安全とは言い切れない。これ以上を望むなら、残された道はもうクローズドしかない。

SRXはとても楽しいバイクなんだけど、その楽しさを充分に発揮するにはかなりの条件を満たす必要が有り、春から秋にかけての時期に、コーナーが楽しめる場所で、天気が良くて路面が乾いていて、日が昇って明るくなければいけない。もちろん、僕が走ることが出来る時間帯で。その条件を満たす時は、一年に一体どれほどあるだろう。対して、オフロードバイクは、あまり環境に左右されずに楽しむ事が出来る。雪で峠道が閉鎖されるような時期でもダートは走ることが出来るし、路面なんて濡れていようがぬかるんでいようが川になっていようが構わないし、そんなもともと汚れるバイクだから天気もあまり気にしなくて済む。一年中楽しむならオフの方がベターだし、対向車も滅多に居ないから事故に遭ったり迷惑を掛ける心配も無く、スピードレンジも路面状況も全然違うから万が一転倒した時のダメージもロードに比べれば遥かに少ない。誰にも迷惑を掛ける事無く、存分に楽しむ事が出来る。

趣旨が全く異なるバイクなのだから、当然SRXで僕が求めるもの、目指すものは、DRのそれとは全然違う。そして、それらがもたらしてくれる楽しみも全く違う。僕が金銭的に恵まれていたなら、SRXとDRを両方完全な状態で走らせる事が出来き、状況に応じてより楽しめる方を選択すればいいけれど、残念ながら僕にはそれが出来ない。結局僕は昔と同じ岐路に立たされ、昔と同じ道を選択する。SRXの車検は来年の2月に切れる。だから今年の冬が始まる頃にはDRにスイッチするつもりだ。車検が切れ、DRに切り替えた後、再びSRXを走らせる事が出来るのはいつになるか分からない。だから僕は、今SRXのタイヤを替え、オイルを替え、完全に整備して、この夏でタイヤを使い果たすくらいの意気込みで走る。思い残す事がない様に。

 

皮ツナギ 2004年5月27日(木)

実家に寄る用事があったので、マンガと並んで微妙な物の筆頭、ツナギ。2階の部屋に掛け放しだった、昔使っていた皮ツナギに袖を通してみた。

懐かしいそのツナギは、今からもう10年以上前に買った物で、当時峠小僧だった僕は頻繁に転倒を繰り返し、これではいけない。これじゃ身が持たない。と、言う訳で、安全で安定感のあるクレバーな走りを追及するのではなく、とりあえずツナギ。ツナギ着てれば転んでも安心。というトンチンカンな方向に向かってしまったんだけれど、当時僕が好んで走っていた岐阜市の金華山の麓に南海部品の岐阜店があって、そこで在庫処分品を漁って買おうと思ったら50円足りない。在庫処分で25,000円のツナギ。消費税を入れると26,250円になるツナギ。僕の全財産をかき集めた財布の中には26,200円しか無く、寸でのところで買えない。どうする?アイフル?と、言う訳で、たまたま金華山に走りに来ていた兄ちゃんと仲良くなって、「いやぁ、君上手いね。そのマシンもカッコイイね。ところで、悪いけど50円貸してくれない?」と、初対面なのに図々しいお願いをして、まんまとせしめた皮ツナギ。「貸してくれ」と言いながらその後会う機会が無くて結局いまだに返していない50円。12、3年前に岐阜の金華山を後方排気のTZRで走っていて、とぼけた兄ちゃんに50円貸した覚えがある人が居ましたらご連絡下さい。

そんな想い出深い古びた皮ツナギだけど、着てみるといまだにちゃんと着れる。昔から体形が変わっていなかった。ファスナーを締めて屈んでみる。ずっと手入れしていなかったから皮が硬くて動き難い。これでは素早い体重移動が出来ないな。今度オイルを塗ってみよう。などと、1人部屋の中で皮ツナギを着て前屈みになってる30過ぎのオッサンって、ちょっと怪しんでないかい。30過ぎて子供も居るのに、いまさら峠小僧に逆戻りかよ。バイクに乗っているとつい調子に乗り過ぎてしまって、後で冷静になってから後悔する時がある。だけど今度は違う。傍から見れば同じに見えたとしても、昔の様な若者の無謀な暴走とは違う。冷静に。クレバーに。安全で、安定していて、スムーズで、しかも速く走るために。その為のツナギ。

だけど、10年以上前の在庫処分だから余りに古臭いデザインで、否が応でも歳を感じさせるというか、國武舞R.Tのツナギってかなりレアと言うかアレかもしれなくて、人気の無い早朝の峠道でしか着れないと思いました。

 

愛してる 2004年5月26日(水)

僕のHPのコンテンツはメンテナンスのコーナーだけが飛びぬけて充実していて、傍から見ると、あぁ、頻繁に修理ばっかりしてご苦労様だね。愛車がボロバイクだと悲惨だね。あぁはなりたくないよね。なんて思われてるかもしれないけれど、それはちょっと違う。僕がやっているのはメンテナンスであり、そりゃ時には修理もあるけれど、ほとんどはメンテナンスだ。故障を修理しているのではなく、調子を維持する為に行う作業だ。

メンテナンスに対する認識は人それぞれで、お義母さんはフロントブレーキが効かなくなっても、スピードメーターが動かなくなっても、リヤタイヤの空気がスカスカになっても、とりあえず走るから「それで良し」と判断しているのだし、僕のDRにしても、前オーナーは「今まで乗っていたから完調です。」と、正常な状態であると判断していたんだけれど、僕から見たらキャブもステアリングもリヤサスもメンテナンスが必要な状態だった。以前、とある人のバイクに試乗させてもらった時も、スロットルの動きが異様に渋かった。その人は「長時間乗ると手のひらが赤くなって痛い」と言っていたけれど、それは強く握らなければ的確な操作が出来ないからだろう。古いバイクだから仕方が無いのではなく、きちんと整備されていない事が問題なんだけど、オーナーがそれで良いと判断するのなら、それは僕がとやかく言う事じゃない。

そうすると、僕が異常なまでの神経質な人間かと思われるかもしれないけれど、僕は元来いい加減で鈍感で無神経で面倒臭がりな性格であって、これは謙遜とか卑下して言ってるのではなく本当に面倒臭がりであって、やらなくても済むのならメンテナンスなどしたくない。ただ足として走れば良いのか、それとも調子良く走らなければいけないのか。僕は幸いにも、とてもお気に入りのバイクに巡り会い、手に入れることが出来た。そのお気に入りのバイクで気持ち良く走ることが僕の望みであり、ガレージも、メンテナンスも、限られた小遣いのやり繰りも、このHPも、奥さんに対するへりくだりも、全てその為にある。ただ「愛してる」と言うだけでは、バイクは走らないからね。

 

達人 2004年5月24日(月)

近所のスーパーまで買い物に行く事になったんだけど、何で行くかが問題。車で行くほどの距離でもなく、自転車は奥さんが使い、スクーターは便利。便利だけどガレージの奥に置いてあるから乗る為にはまず手前のSRXを出さなければならず、それならSRX。いや、近所のスーパーにSRXで行くくらいなら歩いた方がマシ。と、言う訳で、お義母さんのスクーターを借りる事にした。

お義母さんは毎日通勤にスクーターを使う。原付免許しか持っていないから、一年中、雨の日も風の日も、さすがに雪の日は乗らないけど、いつもスクーター。そんな酷使されたスクーターだから、やはりどこかしこに不具合が見受けられ、イマイチ調子が悪い。帰宅後にざっと点検して、動きが渋い所に油を差したり、調整したりしてみた。

気を留めていれば分かる事だけど、良い物、良い状態が分かっていないと異常な状態に気付かないというのもある。毎日毎日使っていれば徐々に悪くなっていくから、不調に慣れてしまうのかもしれない。だけど、いくらなんでもスピードメーターが動かなかったり、ブレーキレバーが動かなかったりすれば、素人で鈍感であっても異常に気が付くと思うのですが、お義母さん。というか、その程度の事は異常ではないのでしょうか、お義母さん。空気の抜けたタイヤにフロントブレーキ無しでフルスロットルに出来る度胸が無い僕の方が、まだまだ未熟者ということでしょうか、お義母さん。

達人は、意外に身近な所に居た。

 

週末の早朝と僕が求めるもの 2004年5月21日(金)

ツーレポは笑い話としては好きだけど、バイクの読み物としては好きじゃないという事を以前書いたけれど、書き手から見れば全くもって余計なお世話であり、僕としてもどうでも良いことではあるんだけど、ふと、何故興味が持てないのか気がついた。それは、行先には興味が無いからだ。

僕のこの限りある自由な時間に「ツーリング」として何が満足度を高めるのかと言えば、それはバイクに乗る行為そのものであり、つまりバイクで走りたい。しかも、走るからには気持ち良く走りたい。行先や出会う人も大切だけど、バイクに乗る行為に満足出来ないのなら「ツーリング」としては意味が無い。休日に家族を置いて出かける事は僕にとって後ろめたい気持ちで一杯だからこそ、今までは何か特別なイベントが無い限りはなるべく控えてきた。だけど、そうじゃない。自分がバイクで満足する為には、周りに合わせるのではなく自らが楽しめる状況を作り出さなければいけないということだ。

バイクの楽しみ方など人それぞれで、ツーリングというものに定義など無いけれど、僕には掛けた時間も、費用も、距離も、誰と行ったかも問題じゃない。僕が今求めるものは、早朝の峠道にある。

 

フィギュアとリアル 2004年5月20日(木)

前出の「Spirit of Wonder」なんだけど、ちょっと気になって検索してみたら6000件もヒットした。しかも「チャイナさんのフィギュア」とか、ちょっとアレ系に行っちゃってる感も見受けられますが、僕が心配などするまでもなくコアなファンの絶大な支持があった。

情報化社会にネット環境。自宅に居ながらにして何でも分かってしまって、もう「なぜ?」「どうして?」っていうWonderが無くなりつつある。でも、それは実際に見た訳でもなく、体験した訳でもない、「知っているだけ」の擬似的なモノでしかない。

つまり、チャイナドレス姿のチャイナさんのフィギュアなどで満足するべきではないということだ。

 

雨の日は自宅で科学を 2004年5月19日(水)

実家というのは何かと有り難い存在であって、邪魔な物を置いておくのにも都合が良い訳です。本当に要らない物なら捨ててしまえばいいけど、捨てたくないけどよく使う物でもない様な物。マンガ。邪魔。というか、本当は自宅に置いておきたいんだけど、マンガが山積されていたら、「何!?このマンガの山は!こんな物買うお金が有るならお小遣い減らします!」って奥さんに言われそうなので、コソコソと買って、コソコソと読んで、そ知らぬ顔して実家の昔僕が使っていた2階の部屋の本棚に詰め込む。昔読んだ小説とか、マンガなどが詰め込まれているんだけど、今それがちょっとした危機に瀕している。

親に、「床が抜けそうだから処分しろ」と言われた。見ると、本の重みで床が少し沈んでいる。ヤバいなぁ、僕の大切な書物が。と、うろたえる程大切でもないんだけど、捨ててしまうには少々忍びないというか、じゃあ本当に取っておくべき物と、処分しても構わない物を分類。コレは要る、コレは要らない。コレは懐かしいなぁ。コレは面白かったなぁ。あー、コレコレ!懐かしい。と、必然的にこういう状況になる訳です。

僕はマンガキチガイでもなければ、マンガヲタクでもなくて、それほど詳しくもないんだけど、そんな僕の所蔵するマンガの中から特にお気に入りだった1つを。それは鶴田謙二の「The Spirit of Wonder」もしくは「Spirit of Wonder」(講談社 モーニングKCDX)。The Spirit of WonderとSpirit of Wonderは、内容はほぼ同じで、The Spirit of Wonderの方が初版の物で、それに後から3話追記した物がSpirit of Wonderなんだけど、The Spirit of Wonderが出たのはもう10年以上も昔の話で、あー、コレ良いなぁ。面白いなぁ。と、思っていたものの、続編が出ない。そのうち記憶から消し去られていた所に、近年になってヴィレッジヴァンガードにSpirit of Wonderなるものが並んでいて、うわっ!懐かしい!続編出たんだ!と、喜び勇んで買って読んでみたら、中身はほとんど前と一緒だった。そういえば、西風のCrossRoadか何かでも、後から帯にデカデカと「完全版!」などと書かれた物が出て、うわっ!完全だよ!買わなきゃ!って喜んで買ったら、内容はほとんど以前と変わらなかったというほろ苦い経験をしたにも関わらず同じ手に2度も引っ掛かり、でも西風の作品は車好きな人から支持されて売れてるから別に買わなくても良いんだけど、鶴田謙二はどうもベストセラーとは程遠い印象を受けるんだけど、僕は今後もこの人の作品を読みたいので廃業されては困る訳で、皆さんもうっかり騙されて同じ物を2、3冊買って下さい。肝心の内容は科学的SF物の短編集で、インチキ臭い科学者と、好青年の助手、それに絡んで若い女性が登場するパターンなんだけど、人間模様に科学がピリリとスパイスされる様な感じで、科学って人を豊かにするのではなく、人を幸せにするもの。そんな感じがして好きだ。

これから梅雨の時期になるけれど、機会があれば雨降りの日にでも読んでみて下さい。

 

34 2004年5月18日(火)

突然、ふと「キリン」が読みたくなり、「キリン」って説明しなくても知ってると思うけど、バイク乗りのバイブルとして君臨するバイクマンガ。それも初期のカタナとポルシェがバトルするという場面がどうしても読みたくなって、邪魔になるから実家に置いてあるマンガの山の中から掘り出してきた。この手のマンガを読むと、決まって「その気」になる訳で、あー、オレもリッターバイクに乗りてー。重量級のヘビーなマルチに乗りてー。まったく単純極まりない訳で。

僕がマルチからシングルに転向してから既に8年くらい経つんだけれど、シングルが楽しめるバイクだという認識は相変わらず変わっていない。だけど、そこに妥協というか、諦めというか、逃げの部分が有る事も否めない。それはライディングというテクニカルな面であったり、自制が効かないというメンタルな面であったり、ランニングコストなどの金銭面であったり、メンテナンスが面倒臭いという性格面であったり色々で、そういう様々な事を総合的に考えた上で「僕にはシングルの方が楽しめる」と判断しているのだけれど、それは逆に全ての事柄でネガティブに考えてるとも言えなくも無い。

たかが40psのシングルでさえ危険を感じるのに、それが200kg、100psオーバーのヘビーマシンなら尚更難しいだろうし、それが最新の超軽量でコンパクトで途方も無いハイパワーなマシンであっても、呆気ないほど簡単に自分の制御範囲内を飛び出してしまうだろうことは想像に難くない。ふと立ち寄ったヤマハ店に、「5月分のR1’04モデルは完売しました。6月に3台入荷予定ですのでご予約はお早めに。」という看板があった。途方もないハイパフォーマンス・マシンは、相変わらずの人気で、買う人も後を絶たないんだ。だけど、そのマシンで一般道を走っても、ストレスしか溜まらない。

なんて事を考えながら、僕はいつしか頭と口でバイクに乗るいけ好かない34才のオヤジになってしまった事に気が付いた。

 

5年 2004年5月17日(月)

そもそもが、「父親」を比べるのは止めて欲しいと切に願う。僕は他人よりも優れた父親でありたいと思っている訳ではないし、今は単に周りに素晴らしきお父さんが居ないから良いようなものの(いや、よくも無いけど)、これが「それに引き換えウチの旦那は・・」などと言われたら誰だって良い気はしないだろう。

僕はただ自分が思う「良き父親像」になるべくして努力したり、苦労したり、考えたり、悩んだり、反省したり、成長したりしてるんであって、それは奥さんの為ではなく子供の為にやっていること。オムツを替えずに放置したら、いくら高性能紙おむつでも子供が可愛そうだから気付く度に替えるのであって、純粋で無垢な子供に対して背を向けて拒絶する事がどれだけ傷つけるかが分かるから、なるべく一緒に居て、抱きしめてあげているだけのこと。

子供が父親を必要とする期間は長くない。それが娘なら尚更だろう。恐らくそれは10年くらいしかなく、そしてその10年間は子供のこれからの人生に大きな影響を与える期間だと思う。

上の娘は今年6才になり、僕を必要とする時間はもう半分になった。あと5年くらいバイクに不自由な思いをしたって、それは大した事じゃない。

 

 2004年5月16日(日)

週末、何も予定が無いからサタパパサロンに行こうと奥さんに言われ、僕も特に断る理由も無く、サタパパサロンに出かけた。

サタパパサロンというのは以前も書いたけど、市の児童福祉課か何かが主催している平日の昼間の子育てサロンを土曜日に行い、父親にも子育てというか、子供と一緒に遊んでもらおうという主旨のもの。会場に入ると、スタッフの中に昔ウチの奥さんが通っていた幼稚園の先生が居た。

既に30年近く前の事で、しかも担任でもなかったのに奥さんの事を覚えてるとは、先生の記憶力が驚異的なのか、はたまた奥さんが類稀なる目立った存在だったのか・・と、いう話ではなくて、先生は幼稚園を引退後、こうして福祉的な立場から子育てを支援しているようで、奥さんから僕の子育て事情を聞き、「どうしたらみんな貴方のように子育てに協力的になってくれるのでしょう?」と、真剣な眼差しで僕に問いかけ、僕の一言一言に真剣に聞き入っていたけれど、僕はその問いかけに上手く答える事が出来なかった。

近所の奥さん方からも、「○○さんちの旦那さんは良いねー。よく子供の面倒見てくれるし。」と、僕に対する良き父親としての評価は高いんだけれど、それは隣の芝が青く見えるのと同じで端から見ると良く見えるだけの事というのに加え、「父親としての存在」が良いと言ってるに過ぎない。奥さんが僕に、「結婚してなかったら、いまだにムサい独身オヤジだったかもね。」と言う。僕に対する高い評価は子供が居てこそ成り立つものであって、父親という肩書きを外した時に、一体僕にはどれだけのものが残るんだろう。

 

ロッシ 2004年5月13日(木)

TV東京系列がWGPの放送を止めてもう随分経つけれど、衛星放送でしか見れなくなったWGPは、衛星放送が見れない我が家では見ることが出来ず、先日の近年稀に見る激戦を残念ながら僕は見ることが出来なかった。

圧倒的な速さを誇るロッシがヤマハに移籍したことくらいは知っていたけれど、先日そのいきさつを雑誌のコラムで初めて知った。昨年ホンダのマシンで圧勝したロッシ。全てのコースで、あらゆるコンディションで、全てのライダーに勝ったロッシは、そこにはもうチャレンジするものが無いと判断し、より劣勢な状況でチャレンジをする為にヤマハに移籍したと。有利な立場をあえて捨て、不利な立場から挑むのは、ドラマティックで面白いだろうけど、現実はドラマやマンガの様に簡単にはいかない。それを読んで、僕は驚き、感動した。全ての頂点に立ってなお、チャレンジャーであろうとする姿勢に。

変化を嫌い、安定した環境を望んではいないか。ぬるま湯に、どっぷりと浸かっていないか。何もバイクで速く走る事だけがチャレンジじゃない。日々何気なくやり過ごしている些細な物事にも、チャレンジする精神を忘れぬ様に。

 

三人寄れば 2004年5月12日(水)

時々夢を見るんだけど、それが仕事の夢だったりする。仕事が嫌な訳じゃないけど、夢の中まで仕事しなくたっていいだろうに。仕事を片付けたいんだけど僕1人でこなせる仕事量は知れていて、全てを裁ききれないのが現状。真面目な僕はそれを気に病み、夢にまで見るんだ。

僕が3人くらい居たら良いのになぁ。3人居れば仕事も3倍こなせる。仕事もはかどる。

こときちA 「お前、アレやってくれよ。僕はコレやるから。」

こときちB 「えー、アレかよ。面倒臭ぇなー。お前がアレやれよ。」

こときちC 「オレだってそんなの嫌だよ。オレがコレやるから、お前がアレやれよ。」

こときちA 「う〜ん、仕方ないなぁ。じゃあ、3人でコレをやろう。」

結局変わらないじゃん。

 

メジャー 2004年5月11日(火)

バイクにガソリンを入れるために、ガソリンスタンドに寄った。

珍しく、バイクについて店員に話し掛けられた。

店員 「これ、SRですか?」

こと 「そうですよ。」

店員 「随分イジってあるんで、分かりませんでした。」

はて? 僕のSRXは、どノーマルなんだけど?

こと 「だけど、人気無いですからね。」

店員 「そうですか?この前ドラマで使われて、すごい人気が出たって言ってましたよ。」

あー・・・なるほど。

僕の中ではメジャーだと思っていたのになぁ。

 

幸せなこと 2004年5月10日(月)

GWがこの週末まであった人も居るでしょうが、僕はこの週末になってようやく落ち着いた。GWに仕事?大変ね。いや、僕は大げさに言っているだけで、本当は休みの日に仕事をするのはそれほど嫌じゃないんだよ。それは、金の為じゃないし、会社の為でもない。

僕が勤める会社は、GW、お盆、年末年始の連休を除くと、ほとんど毎日昼夜を問わず工場が稼動している。毎日毎日朝から晩まで機械が動いている。毎日毎日動いていて、壊れないはずがない。だけどなかなかメンテナンスに掛ける時間は割いてもらえず、機械が止まる時も無く、結局壊れたら直す。そして、直したらすぐに生産を再開する。だから修理も時間に追われる。丁寧な作業よりも時間が優先され、修理作業の工程は最低限まで端折られる。

いかに短い時間で復旧させるか。そこには判断力と技術力が求められ、そういう事も大切だと思う。だけど、機械を止められず、壊れゆく機械を直せないままただ指をくわえて眺めるしかないもどかしい思いをする中で、自分が納得出来るまで、心おきなく、時間の許す限り丁寧な作業が出来るなら、休日に仕事をするのも悪くないと思う。

好きなように仕事が出来る。それも幸せな事の1つだと思うんです。

 

連休の一日 2004年5月8日(土)

連休も終わってしまったけど、毎日仕事で忙しかった。仕事が長引いて、帰宅できたのは午前零時を回っていた。当然子供はもうとっくに寝ている時間。翌日はいつも通りに出勤。子供はまだ寝ている。子供と一言も会話を交わす事無く、子供と一度も顔を会わす事無く過ごす。世のお父さんは、日々こんな生活をしているんだろうか。

夕方疲れて帰宅すると、子供が玄関まで走って出迎えてくれた。1日顔を会わさなかっただけなのに、えらいはしゃぎ様だ。仕事で疲れたけれど、子供の顔を見たら和んだ。

僕は幸せです。たとえ奥さんが出迎えてくれなくても。

 

仲間 2004年5月1日(土)

珍しく会社以外から僕宛に電話があった。友人からだった。以前勤めていた会社の同期で、バイク仲間の友人。もう随分と長い間会っていなかったし、話す機会も無かった。僕は8年前に勤めていた会社を辞め、彼は海外に転勤になった。

そんな彼が、戻ってくることになった。海外に赴任している間、ずっと放置してあったバイクを整備するという。もう僕の周りには、バイク仲間はほとんど残っていない。久しぶりにバイクの話をした。

他人が乗るから自分も乗る訳じゃない。だけど、共通の価値観を持つ人が周りに居るか居ないかの違いは大きい。いい歳して所帯を持ち、家庭でも仕事でもそれなりに責任を負う様になれば、バイクに乗り続けるのも何かと難しいかもしれない。だけど、僕にはまだまだこれからだ。

SRXのタイヤを替えた。また一緒に走ろう。

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