やるときゃやらなきゃダメのなのよ

DR800SのエンジンOH 4

03年03月〜

あとは部品を買って組み立てるだけ。

 

今回の修理に必要な部品を拾い出してみました。それをバイク屋さんに持って行って、部品の値段を調べてもらい、費用を計算してみます。

 

修理に必要な部品

部品番号 名称 単価 必要数    金額
31156−24B00 Oリング(セルモーター部) @410 1 410
11177−44B00 Oリング(タペットカバー部) @270 2 540
11483−44B00 マグネトーカバーガスケット @1440 1 1440
09241−30004 ヘッドプラグ(カムシャフト部) @390 1 390
12747−44B00 ワッシャ(カムスプロケ) @220 1 220
08316−16085 ナット(シリンダヘッド) @50 2 100
08316−16064 ナット(シリンダ) @50 2 100
09381−26002 サークリップ(ピストンピン) @60 2 120
12140−44B10−050 ピストンリング @6050 1 0
11141−44B01 ヘッドガスケット @4980 1 4980
11241−44B01 シリンダガスケット @1050 1 1050
09289−07002 オイルシール(バルブステム) @520 4 2080
12760−44B00−106 カムチェーン @4080 1 4080
12670−45B00 バランサーチェーン @4700 1 4700
09248−14005 ヘッドカバープラグ(ロッカアーム部) @140 2 280
09168−14004 同 ガスケット @80 2 160
12920−44B00 バルブスプリングセット @650 4 2600
09282−10014 オイルシール(デコンプ) @390 1 390
12771−44B00 カムチェーンガイド @2100 1 2100
12811−44B00 カムチェーンテンショナ @3000 1 3000
09168−10031 同 ガスケット @80 1 80
14181−44B00 エキパイガスケット @520 1 520
16510−37440 オイルフィルタ @860 1 860
09280−16005 同 Oリング @260 1 260
09280−12008 Oリング(オイルクーラー) @240 3 720
11143−06B00 Oリング(オイルクーラー) @390 1 390
01517−06167 ボルト(ヘッドカバー) @50 1 50
01517−06257 ボルト(ヘッドカバー) @60 2 120
01517−06307 ボルト(ヘッドカバー) @60 1 60
01517−06358 ボルト(ヘッドカバー) @60 2 120
09103−06033 ボルト(ヘッドカバー) @240 3 720
09103−06052 ボルト(ヘッドカバー) @240 1 240
09103−06067 ボルト(ヘッドカバー) @60 1 60
09168−06023 ガスケット(ヘッドカバーボルト) @200 5 1000

計 33,940円

ピストンやカムシャフト等は交換する必要が無いので、ベラボーな値段の物はありません。高い物といえばガスケット類やカムチェーン程度。が、しかし1つ1つは大したことなくても数が多ければ結構な金額になるもので、費用は3万円を越えます。エンジンOHで3万円なら安上がりじゃないかと思いますが、自分の懐から出るのかといえば、出ません。やむを得ません。分割払いならぬ、部品の分割購入で、その都度部品を購入、組み立てを行いましょう(泣)。ちなみにピストンリングの価格が0円になってるのは、部品が出ないからです。バイク屋さんの話では、0.5mmオーバサイズのピストンリングは販売中止、つまり入手不可だそうです。今回はピストンもピストンリングも綺麗だったから良かったものの、ピストンリングの交換が出来ないとなると後々困りそうです。(その後の調べで、ピストンリングはピストンとセットで販売されている事が分かりました。ピストンリングのみの購入は出来ません。0.5mmオーバーサイズ、1.0mmオーバーサイズ共に購入出来ますが、ピストンとリングのセットで15,700円になります。) あと、ボルト、ナット類はどうしても交換が必要な物ではありませんが、錆びているので次回整備する時に困らない様にこの際交換しておこうと思います。

 

前回のOH内容

僕の元に1通のメールが届きました。差出人はこのDR800の元(前々々)オーナーの方で、以前このDRのエンジンをOHしたのもその方でした。僕のOH状況をHPで見て、親切にもこれまでのDRのいきさつを教えてくれました。そこで得た前回のOHの状況は

OH実施時期   1995年

OH時の走行距離 47500km

OHの理由    ひどいメカノイズ

OHの内容    カム、ロッカーアーム、ピストンの交換

ということで、腰上作業に留まっています。元オーナーは走行距離約1000kmから乗り始め、3000km毎にオイル交換(スズキ純正オイルTYPE04)を行っていたのにも関わらず、カムの虫食い、ロッカーアームはカムとの当たり面が極度に磨耗、ピストンとシリンダーには深い縦傷が発生したそうです。元々DR−BIGは潤滑が弱いという噂は聞いていましたが、純正オイルを定期的に交換しているにも関わらず5万kmもたないというのはあまりにお粗末です。OH後はWAKOSの4TCを使用していたそうですが、今回の状況を見る限り、潤滑面での問題は無さそうです。前回のOHからそれほど距離を走っていないと聞いていましたが、実際には2万km以上(23500km)走っている計算になります。その割にはエンジン内部はとても綺麗な状態でした。元々ビッグシングルは熱的に厳しく、エンジンオイルも過酷な状況に曝されますが、DR−BIGの場合は尚更オイルには気を配った方が良さそうです。しかし、前回は腰下は触っていないということですから、今回の状況を見ると距離の割に腰下はかなり程度が良いと思います。これは前オーナーのメンテナンスの賜物かもしれません。オイル交換を疎かにしている方は、気をつけましょう。

さて、前回のOH状況が分かったので、今回交換する部品も検討しやすいです。心配していたバルブスプリング、カムチェーン、バランサーチェーンは、測定値が範囲内でもやはり交換した方が良いでしょう。本当はバルブも新品にした方が良いのでしょうが、予算の都合上今回は見送ります。

部品を購入する時は考えなければいけません。一度に必要な部品全てを買えれば良いのですが、分割購入となると組み立てる順に必要な部品を買わなければ、せっかく部品を買っても作業が出来なくなるからです。この場合、エンジン下部から順番に必要な部品を揃えて組み立てていくのが良いかと。まずはカムチェーンとバランサーチェーンを買い、それから交換することにします。それらの交換にはフライホイールを外す必要がありますが、そこでも特殊工具が必要になります。そこで次は、フライホイールの脱着作業に取り掛かります。

 

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